Fried Pride
ジャズの名門コンコードレーベルから、日本人ジャズユニットとして初めてデビューしたという、フライドプライドのデビュー作。
ヴォーカルのSHIHOと、ギターの横田明紀男氏のデュオ。
SHIHOのパワフルで自由奔放なヴォーカルと、美しくて緻密なギタープレイで、一粒で二度おいしい。
鍼灸の修行で富山に住んでいた時に、師匠と一緒に小さなライヴハウスで彼らのライヴを聴いたことがある。
SHIHOちゃんは、この細い体のどこからそんな声が、と思うほどのパワフルな声の持ち主。
私の師匠は彼女を見て、「肩に全然力が入っていないのがいい」と言っていた。
さすが治療家(医者ではない療法家のことね)は見ているところが違う。
この後何枚かリリースしているけど、私が一番印象深いのはこれ。
なぜかと言うと、とてもセンシティヴな時期に聴いていたからかも知れない。
石垣島の浜辺で、打ち返す波を眺めながら、ヘッドフォンで聴いていたのを思い出す。
SHIHOの歌は全然泣きは入っていないのに、聴いていると泣きそうな気分になる。
多分私の中の何かのスイッチが押されるんだろう。
おすすめです。