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ハイジーア通信 クリニックハイジーア

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2006年12月15日


今日は、過食症の治療で3ヶ月栄養療法をお受けになっていた患者様が、2回目の採血にいらっしゃいました。


患者様は30代後半の方で、20歳くらいから摂食障害になられたそうです。


初診時は、物腰穏やかで言葉を選んで一生懸命しゃべっていらっしゃる様子が印象的でした。


お話を伺わなければ、摂食障害の患者様であるとは全くわかりません。


摂食障害の期間が長い方には比較的珍しいのですが(無月経の方が多いので)、お子さんがいらっしゃり、授乳中だということでした。



症状は、一人になると不安になって食べてしまう。


パンを1斤やビスケット1箱、大量のごはんなどを食べて嘔吐するということが週に数回あるということでした。


お子さんが二人いるので、過食症を治して自信を持って子育てをしたい…!というご希望を話されていました。



栄養療法を始めて、2ヶ月くらいは全く効果がなかったそうです。


逆に過食嘔吐の回数が増え、非常に体調が悪かったとのことです。


同時期にご主人が在宅のお仕事から会社員になられたということで、一人でいることのストレスが増えたせいかもしれませんし、治療を始めたこと自体もストレスであった可能性もありますが、過食嘔吐が悪化したはっきりした原因はわかりません。


しかし、患者様はあきらめず、サプリメントを飲み続けられたのです。


そんなこんなで2ヶ月くらいたった頃、お子さんから胃腸の風邪をもらい、嘔気のため食事が1日食べられなくなったそうです。


そしてそれが治まったら、その後「ぴったりと」過食嘔吐がなくなったそうです。


 

今でもたま~に吐いてしまうことはあるそうですが、以前に比べればずっと頻度は少なくなったし、過食するものを買うために「コンビニに走る」こともなくなったそうです。


他の軽快した症状としては、疲れやすさ、便秘、つまらないことにくよくよするなどの憂うつ感、神経過敏、発汗などがありました。



可愛い赤ちゃんを連れての受診でしたが、そのような患者様の報告を内心目がうるうるしながら聞いていました。





この患者様の場合、胃腸炎で食べられなくなったことは過食が止まった「きっかけ」としては考えられますが、それだけで長年の過食嘔吐が止まるということは考えられないので、栄養療法の効果が2ヶ月目にして現れたのだと思います。



栄養療法の過食嘔吐のおさまり方は、このように「ある日ぴたっと」治まる場合と、徐々に徐々に「段階的に」治まる場合とがあります。


これは患者様の栄養欠乏が是正されていく速度と、血糖調節異常の程度と回復の度合い、そして長期に渡る栄養欠乏がどのくらい患者様の体を蝕んでいるのか、の程度によります。


そしてもう一つは、「患者様の根気」です。


これは摂食障害の方ばかりとは限りませんが、摂食障害の方はあせる気持ちのためか、結果を急ぐ方が多く、すぐに結果が出ないと「もうやめた!!」になってしまうケースがあります。


栄養療法は薬ではないので、すぐに効果は現れません。(現れる場合もありますが)


体の中の狂った代謝が正常化するには時間がかかります。


痛み止めのような対症療法ではなく、根本治療であると言うことは、それだけ「からだの治る力」に任せる部分も多く、その方の体内環境が治るスピードを決める部分があります。

(もちろん栄養処方の内容や量なども関係しますが…)


すぐに結果が出なくてもあきらめないで、頑張って治療を続けて欲しい、と思います。






2006年12月12日

「お砂糖で、脳もカラダもゼッコーチョー!
将来の環境も、ゼッコーチョー!
お菓子を食べて、さらにゼッコーチョー!」


と言う、某団体の宣伝を、最近よく電車の中吊り広告などで目にします。


砂糖を食べてなぜ「将来の環境がゼッコーチョー!」になるのか理解できませんが、

「脳がゼッコーチョー!」になる理由は明らかです。
しかしその「ゼッコーチョー!」はあくまでも一時的なものであり、実はその後

「ゼツフチョー!」なるのは必至なのです。



「疲れたから甘いものを食べよう」


「どうしても甘いものが食べたい」


「甘いものを食べずにはいられない」



砂糖などの精製した糖分を摂り続けると、このような甘いものに対する強烈な欲求に支配されるようになってきます。
これらは言わば「糖分の中毒」とでも言える状態であり、低血糖症で起こる症状なのです。


低血糖症とは、血糖値が低い状態が続いたり、急激に血糖値が低下するなど、常にある一定の範囲内にコントロールされているべき血糖値のコントロールがうまくいかなくなる状態です。
その結果、前回書いたような様々な精神症状や自律神経失調症状が起こります。


血糖値が高い状態とはすなわち糖尿病であり、糖尿病が怖い病気だと言うことはよく知られているので、血糖値が高いのはよくない、というのは皆さんご存知なのですが、実は低血糖も体にとっては非常に良くない状態なのです。


では何故、血糖値が下がってしまうのでしょうか?


よくあるのは、血糖値が低いのは、糖分が足りないからじゃないの?と言う捉え方です。


もちろん、飢餓状態や胃腸障害などで、長期間食べられない期間が続くと、血糖値は低下します。


しかし、現代人を広く蝕んでいる機能性低血糖症は、実はその逆の理由で起きているのです。


つまり、砂糖やブドウ糖果糖液糖などの単純な糖質の入ったお菓子や清涼飲料水などの食べ物の摂取によって、低血糖状態が起きてしまうのです。


実は、白米や精製小麦粉を使った白パンなど、「甘くない」食品でもこれは起こりえます。


低血糖症は一般的な医師にはほとんど知られておらず、非常に理解されにくい分野です。
なぜかと言うと「低血糖=糖分が足りない」という単純な解釈からは発想しにくい、非常に逆説的な成因で起こっているからです。




次回に続きます。


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トーマス・エジソン
(1847-1931)

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「冷えに効く漢方薬」のページでお話をさせていただいています。



妊娠中の栄養素の話の転載をしていただきました。



こちらも低血糖症の記事を転載していただきました。