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2006年12月21日

低血糖症の続きです。

(初めての方は低血糖症の恐怖1からお読みください)





・ イライラして、キレやすい
・ ちょっとしたことにカッとなる
・ 自分を抑えられない
・ 暴れる、攻撃的になる
・ 落ち着きがない


・ 何をしても楽しくない
・ 憂うつだ
・ 気分が優れない
・ 自分はだめな人間だ
・ 死んでしまいたい


・ お腹が空いて仕方がない
・ いつも食べ物のことばかり考えている
・ いつも甘いものが食べたい
・ 食べ始めるととまらない
・ 過食が抑えられないが太りたくないので吐いてしまう


・ 不安になりやすい
・ 人ごみや満員電車に乗ると胸がドキドキして苦しくなってしまう
・ 何も理由がないのに突然胸が苦しくなったり痛くなったりする
・ 何も理由がないのに突然悲しくなり泣いてしまうことがある


・ 疲れやすい


・ 肩がこりやすい


・ 手足が冷えやすい


・ 不眠傾向がある




これらは全て、低血糖症によって起こりやすい症状です。

低血糖症がこれらの「主要な」原因でない場合でも、低血糖症がこれらの症状を修飾するのに関与している場合が多くあります。


低血糖症では何故このような症状を起こすのでしょうか?



前々回に書いたように、血糖値をコントロールしているホルモンは、シーソーのようにバランスを保ちながら血糖値の微調整を行っています。


血糖値が上がるのもよくないのですが、血糖値が下がってしまうことは人体にとってさらに危険な状況なので、血糖値を上げるホルモンは数多くあります。



<血糖値を上げるホルモン>


成長ホルモン
甲状腺ホルモン
グルカゴン
副腎皮質ホルモン(コルチゾール)
副腎髄質ホルモン(アドレナリン・ノルアドレナリン



低血糖症では、下がった血糖値を上げようとしてこれらのホルモンが多く分泌されることになります。


この中で特に低血糖症の症状を起こす主役的な働きをするのが、アドレナリンおよびノルアドレナリンと言うホルモンです。


これらは「攻撃ホルモン」と呼ばれるホルモンです。
通常これらは、生命の危機など、非常に強いストレスにさらされた時に多く分泌されます。


ストレス(精神的・身体的侵襲)にさらされた時、体はこれらのホルモンを分泌してその危機に対応しようとします。


例えば野生動物がライオンににらまれた瞬間、危険を察知して全身の筋肉は緊張し、瞳孔は開き、血管が収縮して心拍数と血圧が上昇します。
言うなればその瞬間「戦闘モード」に入り、全神経を集中してダッシュして逃げるわけです。


低血糖症では、これらの攻撃ホルモンが本人の意思と関係なく突然大量に分泌されたり、または頻繁に分泌されてしまう、と言うことが起こっています。


言うなれば「常に戦闘モードに入っている状態」なわけです。


そう考えると、なぜ低血糖症の方たちがイライラしたり、怒りっぽかったり、キレたりする理由が理解できます。


また、アドレナリンは攻撃性を高めますがノルアドレナリンはその逆で、不安な気持ちやネガティブな感情を惹起してしまいます。


なので、必ずしも攻撃的になるというわけではなく、うつや不安、動悸などのパニック障害、突然の感情の変化などの症状となって現れる場合もあります。



低血糖症の患者様は、冒頭の症状のように、大きく4つのパターンに分けることができます。


キレやすいタイプ


うつタイプ


過食症タイプ


パニック障害タイプ


です。(他にもあるかもしれません)


これらのパターンは重なっていることが多く、そしてほとんどの方はどのパターンであるかに関係なく、


・ 疲れやすい
・ 肩がこりやすい
・ 手足が冷えやすい
・ 不眠傾向がある


などの様々な症状を伴っているのです。


これはホルモンが異常な分泌をされることにより、自律神経失調状態になっているためです。


そして断言しますが、このような状態では間違いなく“栄養欠乏”が存在します。


種々の栄養素の欠乏により自律神経失調症状はさらに悪化し、具合が悪いために食事をきちんと摂るという努力がことさら難しくなるため、さらに低血糖と栄養欠乏が進みます。


そしてさらに症状が悪化する、という悪循環です。



この悪循環から抜け出すことは、実際とても難しい。



ということは、想像するに難くないでしょう。




続きます。

2006年12月19日


機能性低血糖症(血糖調節異常)の続きです。

(初めての方は「低血糖症の恐怖 1」からお読みください。)


グルコースだのインスリンだの、なんだか良くわからないし、私には関係ないもん!とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。


しかし「うつ」や「パニック障害」、「月経前症候群」そして「我慢できない異常な食欲」、その結果起こる「過食嘔吐」など、一見血糖値とは無関係に見える様々な症状が、じつは低血糖症が深く関係しているのです。


そして低血糖症を改善することが、それらの病態を改善するためのキーポイントであると言えます。


そしてここを理解しないと、「間違った食べ方を改善する(甘いものはやめる、タン白質や野菜などをきちんと食べる、等)」ためのモチベーションを保つのが難しくなってしまいます。
改善のためにはとても大事なところなので、しっかり理解していただきたいと思います。



さて、血糖のコントロールに特に重要な役目を担っているのは、膵臓から出るインスリンと言うホルモンです。


インスリンは、血糖値を下げる「たったひとつの」ホルモンです。


インスリンが出ない、または非常に効きが悪いため血糖値を下げる効果が発揮できない場合、血糖値が高くなってしまいます。これが糖尿病です。


低血糖症の場合、この逆で、インスリンが出すぎる、または効きが良すぎるために、血糖値の急激な低下や、低い状態でとどまってしまう、という状態が起きてしまいます。


この、

なんでインスリンが出すぎてしまうのか?

というところが問題の部分です。



砂糖やお菓子や清涼飲料水などの精製された糖分を多く摂ると、糖分がすばやく吸収されるために、血糖値が急速に上昇します。


血糖値が上がりすぎるのは人体にとって良くないので、こんどは当然、血糖値を下げようとする反応が起こります。

つまり、インスリンが分泌されます。


血糖値の上昇速度が速いほど、または値が上がりすぎるほど、それに対応するためにインスリンが過剰に分泌されることになります。


過剰に分泌されたインスリンは血糖値の急降下を引き起こし、一度上がった血糖値は、こんどは逆に下がりすぎてしまうのです。


かくして、低血糖状態が起こります。




簡単に書くと、こうなります。



単純な糖質の摂取

血糖値の急激な上昇

インスリンの過剰分泌

低血糖




この「血糖値が下がるという現象」イコール、低血糖症、というわけではありません。
血糖値が下がること自体は健康な人でも起こりうることです。


しかし、このような状態が頻繁に起こることにより、ホメオスターシスによって厳密に行われるべき血糖のコントロールが、次第に破綻してゆくのです。




続きます。

2006年12月18日


低血糖症の続きです。
(初めての方は「低血糖症の恐怖 1」からお読みください)


機能性低血糖症(以下、低血糖症)は、血糖値が低い状態が続いたり、急激に血糖値が低下するなど、常にある一定の範囲内にコントロールされているべき血糖値のコントロールがうまくいかなくなる状態です。

その結果、ホルモン分泌や自律神経のコントロールの乱れを引き起こし、様々な自律神経失調症状・精神症状などが起こります。


詳しい症状についてはこちら


多くの場合、「低血糖」は「糖分が足りないために起こる」と考えられがちです。


しかし、機能性低血糖症の場合はそうではなく、砂糖やブドウ糖果糖液糖を含む食べ物や飲み物、白米や白パンなどの「単純な糖質」の過剰摂取によって起こってしまうのです。


何故そんなことが起こるのでしょうか?


その説明をする前に、血糖とは何のためにあるのか、血糖値がふだん私たちの体の中でどのようにコントロールされているのかをみていきましょう。



血糖(血液中のグルコース)は、エネルギー源として人体には必要不可欠な物質です。
人体はグルコース以外にも脂肪酸、アミノ酸、ケトン体などをエネルギー源として使いますが、血液中で最初にエネルギーとして使われるのはグルコースなのです。
特に脳のエネルギー源はグルコースであり(たまにケトン体も使います)、また脳はグルコースを蓄えることができない(40秒間に消費してしまうと言われています)ので、常に安定した血糖値を保っておくことが必要です。


つまり、血糖値というのは人間にとってとても大切であるため、一定の範囲内(80~110mg/dl)にコントロールされるような仕組みを持っているのです。


血糖値の調節には自律神経とホルモンが関係しており、具体的にはたらくのは以下のホルモンです。


血糖値を下げるホルモン:インスリン

血糖値を上げるホルモン:成長ホルモン・甲状腺ホルモン・副腎皮質ホルモン(コルチゾール)・副腎髄質ホルモン(アドレナリン・ノルアドレナリン)・グルカゴン


血糖値を上げるホルモンは沢山あるのですが、下げるホルモンはインスリンしかない、と言う点に注目してください。


血糖値を一定の範囲内に保つという目的のために、これらのホルモンが私たちの体内では常に適宜分泌され、血糖値の微調整が行われています。


血糖値が下がった時には上げるホルモンが分泌され、上がった時には下げるホルモン(=インスリン)が分泌されます。いわばシーソーのようなイメージです。




続きます。




sweet sweet poison


 

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トーマス・エジソン
(1847-1931)

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妊娠中の栄養素の話の転載をしていただきました。



こちらも低血糖症の記事を転載していただきました。