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2007年04月07日

低血糖症の続きです。


機能性低血糖症(以下、低血糖症)は、血糖値が低い状態が続いたり、急激に血糖値が低下するなど、常にある一定の範囲内にコントロールされているべき血糖値のコントロールがうまくいかなくなる状態です。


その結果、ホルモン分泌や自律神経のコントロールの乱れを引き起こし、様々な自律神経失調症状・精神症状などが起こります。
(初めての方は低血糖症の恐怖1よりお読みください)



前回お話しましたように、低血糖症の診断は、5時間の糖負荷検査(OGTT)により行われます。

5時間の間に9回の採血を行い、血糖値およびインスリン値、体温を測定します。


ここではDr.ニューボールドの診断基準を書いてみます。


①5時間のOGTTで絶食時の血糖値より50%mg/dl以上上昇しない

②5時間のOGTTで絶食時の血糖値より20%mg/dl以上下降した

③5時間のOGTTの間にどの時点でも1時間に50mg/dl以上下降した

④5時間のOGTTで絶対値50mg/dl以下を記録した(65mg/dl以下は疑わしい)

⑤血糖値のカーブに関わらずOGTT施行中に、めまい、頭痛、混乱、発汗、憂うつ等の症状が現れた場合


柏崎良子先生によると、それに加えて


⑥血糖値がなだらかな曲線を描いていても、インスリン値の変動が明らかである場合、その数値が実際の数値とは限らない

⑦血糖曲線が正常でも体温の上下が著しい時は採血の間に血糖値の変動が起きていると考えられる

⑧血糖値が正常でも曲線に小刻みな山がいくつもある場合、血糖値の急落および血糖値を上昇させるホルモンの動きがある


1回の血液検査で低血糖症が疑われても、本当に低血糖によって症状が起きているかどうか、つまり本当に低血糖症であるかどうかの確定診断には5時間の糖負荷検査を行うしかありません。


また糖質の摂り方などの方針を決定するのに、5時間の糖負荷検査はとても大切な検査だと言えるでしょう。





2007年04月06日


不妊治療をしている患者様が栄養療法を行うと、それまでには見られなかった様々な変化が起きてきます。


例えば、このようなことです。


①基礎体温の高低差がはっきりする

②低体温の傾向があった方は体温が上がってくる

③月経不順が改善する

④無排卵だった方は排卵する

⑤頚管粘液がよく出るようになる

⑥卵胞がよく育つ

⑦子宮内膜が厚くなる

⑧卵子の質が良くなる(体外受精の場合にのみ確認できます)

⑨精子の質が良くなる


・・・などなどです。


今日は基礎体温について考察(と言うほどではありませんが・・・)してみます。


基礎体温は、それまで排卵してはいるものの高温期にあまり体温が上がらず、低音期と高温期の差があまりはっきりしなかった方が、栄養療法を始めると、カッキ-ン! アップ と体温の差がはっきりしてきます。

これは黄体ホルモンの分泌が改善したことを意味すると考えられます。


また、不妊症の方は体温が低い方が多いのですが、全体的な体温も上がってきます。

低体温の原因自体が明らかでありませんが、代謝が低下していることが原因として考えられます。


分子栄養学的には、まず鉄欠乏による貧血(ヘモグロビンが基準値内でも隠れた貧血がある場合が多い)や、ビタミンB群などエネルギーを産生するための栄養素が不足していること、タンパク質不足などのため血液濃縮が起こり循環不良を起こしている、肉量の減少や運動不足による体温産生能力の低下などの原因が考えられます。


大体冷え性の方が多いのですが、このような方に栄養療法を行っていくと、体温が上がってきますし冷え性も改善します。

これは栄養素の至適量の補給により、代謝が改善し体温が作れるようになる、血行が改善する、などが理由と考えられます。


当然、基礎体温がはっきりしていなかったり、低体温では妊娠しやすい環境とは言えません。

栄養療法は直接ホルモンを投与したりするわけではもちろんありませんが、十分ホルモンを分泌できる環境に体内を整えることで、ホルモンの分泌をより適した状態に改善すると考えられます。


高度不妊治療を行ってもなかなか妊娠に至らない方が、栄養療法を行うと妊娠する場合が多々あるのは、このような体内環境の改善によるものだと言えるでしょう。


 




栄養療法による不妊症治療についてはこちら


2007年04月02日

低血糖症の続きです。


機能性低血糖症(以下、低血糖症)は、血糖値が低い状態が続いたり、急激に血糖値が低下するなど、常にある一定の範囲内にコントロールされているべき血糖値のコントロールがうまくいかなくなる状態です。


その結果、ホルモン分泌や自律神経のコントロールの乱れを引き起こし、様々な自律神経失調症状・精神症状などが起こります。
(初めての方は低血糖症の恐怖1よりお読みください)



さて、メタボリックシンドロームに話がそれていきましたが、今日は低血糖症の診断について書きたいと思います。


低血糖症は、「偉大なる物真似師」との異名をとるように、ありとあらゆる症状を引き起こします。(症状についてはこちら


うつ病やパニック障害、統合失調症などの精神疾患や、自律神経失調症、頭痛や冷え性などの不定愁訴的な症状、アレルギー、PMS、過食症など、実に様々な症状や疾患に大きく関わっていると言われています。


そのような診断を受けている患者様の中には(全てではありません)、実際には低血糖症のために症状が起きているのにも関わらず、低血糖症の診断が適切に行われていないために、誤って(例えば)精神病と診断されてしまい、適切な治療が行われずにいる…、という状況が、実際には数多くあるのではないかと考えられる訳です。


そして、本当に低血糖症がそれらの症状に関与していることが考えられるのであれば、低血糖症の治療を行うことが根本的な治療のひとつに当たると言えるのです。


そこで問題になるのが、低血糖症をどのように診断するか、ということです。


糖代謝を調べる血液検査項目は多くあります。


グルコース(血糖値)
ヘモグロビンA1c
グリコアルブミン
グリコヘモグロビン
フルクトサミン
遊離脂肪酸
中性脂肪
インスリン
アミラーゼ
総コレステロール
HDL(善玉)コレステロール
カリウム
尿糖
尿中ケトン体


などなどです。


栄養療法を行う前の検査では、必ずしもこれらを全部調べるわけではなく、これ以外の数多くの項目も組み合わせて、総合的に糖代謝・脂質代謝・タン白質代謝・ビタミン・ミネラルの過不足などの評価を行います。


これらが異常値(基準値の範囲に収まっていても正常とは限らない)を示していれば、低血糖症である可能性が高いのですが、一見問題ないと考えられる数値でも実際には低血糖症である場合もあります。


そこで、低血糖症の確定診断を行うのに必要なのが、5時間の糖負荷検査なのです。


糖尿病の検査で、75gOGTTというのをおやりになったことがある方もいらっしゃるかもしれません。


空腹時に75gのブドウ糖飲料を飲んでもらい、その後30分おきに2時間の採血を行い、血糖値の変化を見る検査です。


基本的にそれと同じなのですが、糖尿病の診断のためには血糖値がどの程度上昇したかだけをみればいいのですが、低血糖症の診断の場合は、血糖値が上昇した後にどの程度どのように低下したか、というのを知りたいので、5時間かけて検査を行うのです。


5時間飲まず食わずで9回採血をしますので、患者様にとっては楽な検査ではありませんし、当然保険もきかないので自費になります。


しかしこの検査が、本当に低血糖症であるか否か、またはどのようなタイプの低血糖症であるかの診断には不可欠なのです。



続きます。





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未来の医者は薬を使わず、食事を重視し、病気の本来の原因を探し、予防するという、人間の基本を大切にして治療をするであろう。
トーマス・エジソン
(1847-1931)

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「冷えに効く漢方薬」のページでお話をさせていただいています。



妊娠中の栄養素の話の転載をしていただきました。



こちらも低血糖症の記事を転載していただきました。