«  2007年9月16日 - 2007年9月22日  » 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30
ハイジーア通信 クリニックハイジーア

« 2007年9月 9日 - 2007年9月15日 | メイン | 2007年9月23日 - 2007年9月29日 »

2007年09月19日

 

ちょっと前になりますが、マイケル・ムーア監督の新作映画「SiCKO(シッコ)」を観て来ました。

 

ちょっと痛いかもしれませんよ

 

アメリカの医療の現状を描いたドキュメンタリー映画です。

 

ある程度内容を知ってはいましたが、見た後に、軽くブルーになってしまいました。

 

 

 

ご存知のように、アメリカには国民皆保険制度がありません。

 

入れる人は私的な保険に入るわけですが(入れない人も多い)、入って保険料を払っていても、いざ治療を受ける段階になると、保険会社から支払いを受けられない人がとても多いそうです。

 

保険料を支払わなければいけない、という時に、保険会社は渋ります。

 

保険会社の申請がおりないと、医療が受けられないのです。

 

この映画によると、その渋り方(!?)が半端じゃない。

 

そのために働く人を専門に雇って、その患者さんの既往歴をこと細かに掘り返します。 

 

例えば、ある女性患者さんが心臓手術を受けるために保険会社に治療が必要な旨を申請すると、むか~~しむかしにその患者さんがカンジダ膣炎にかかっていたことを掘り返し、

 

「病歴をすべて報告する義務に反している」(すみません細かい言い回しは忘れました)

 

として、保険を解約してしまう。

 

いったい、なんのための保険なの…?

 

という話です。

 

カンジダ膣炎って、風邪と同じくらいありふれた病気なんですけど…。

 

 

それと、医療費があまりにも高い。

 

いったん病気にかかったり、怪我などをすると、それだけで破産してしまう人がざらにいるそうです。

 

これは一体何故なんでしょう?

 

(日本の医療費が安すぎるような気がしますが、それにしても…。) 

 

このあたりの仕組みは良くわからないのでなんとも言えませんが、ごく一部の人だけが潤って、一般市民は搾取されるだけ…、という非常によろしくない構図になってしまっているようです。

 

日本もこの後追いをしているように見えますが、年金も当てにならないし、自分の身は自分で守るしかない、という世の中になりつつあるのでしょうか?

 

 

また、興味深かったのは、アメリカでは高い医療費の多くを患者自身が支払わなければならないのに、カナダやイギリスでは一切お金を払わなくて良いという事実が信じられなくて、ムーア監督が

 

「こんなはずはない!!」

 

と言って病院中を訪ね歩き、casherを探し当てるシーン。

 

(実はこのcasherは違う目的のためにあるのですが…)

 

アメリカの方って、アメリカがすべてというか、アメリカと違う国があって、アメリカと異なる社会や文化や風習や制度がある、ということをなかなか想像しにくい社会に生きているのではないかと思いました。

 

多分、ムーア監督がこのようなことを声を大にして言わないと、知らないままでいる人が多いのではないか、と思いました。

 

(違っていたらごめんなさい)

 

そのことのほうが怖い、と思わされた映画でした。

 

 

 

SiCKO

 

 

 

 

 

 

2007年09月16日

 

30代半ばの女性の患者様のケースです。

 

来院時の主訴は

・耳がつまった感じ
・頭に圧迫感(頭痛)
・フワフワする感じ
・耳鳴り
・生理痛
・月経前の症状(過食・イライラ・眠気・倦怠感)

 

などの様々な症状をお持ちであり、とにかく具合が悪い…、といった感じでした。

 

メニエール病と診断され、耳鼻科でステロイド剤を含めた治療を受けましたが、頭痛がかえってひどくなったような気がしたので治療はやめられたようです。

 

このような症状は、検査をしても異常が見つかることは少なく、治療もなかなか難しいことが多いです。

 

分子栄養学的には、様々な栄養素の不足がこれらの症状の原因であろうという予測はつくのですが、この方には他にも特徴的な症状がありました。

 

・お腹が空くと具合が悪くなる・吐き気・目がかすむ
・食後背中が痛くなることがある

 

このような食後や空腹時などに起こる症状は、血糖値の変動に伴って起きている可能性があり、おそらく低血糖症があるだろうという予測をさせるものでした。

 

血液検査のデータでは

 

・貧血
・タン白質不足
・鉄欠乏
・ビタミンB群不足
・肝機能障害
・亜鉛不足

 

などがあり、また、低血糖の傾向も認められました。

 

患者様が希望されなかったため、5時間糖負荷試験は行わず、タン白質・鉄・ビタミンB・C・E・亜鉛・カルシウム・マグネシウム等の栄養素の処方、および食事の指導(糖質は控えタン白質中心の食事にするなど)をさせていただきました。

 

そして、3ヵ月後の血液検査の時には、症状の多くが改善されたことを教えてくださいました。

 

・耳が詰まった感じは全くなくなった
・月経前症候群の症状も改善した
・イライラしなくなった
・過食や空腹感もなくなってきた
・甘いものを食べると「耳に膜がはる」感じがするのがわかった
・血糖値が下がりすぎてしまった時に、目のかすみ・気分不快が起きる
・白いご飯を多く食べるとその後に症状が出る
・食後に背中が痛むこともなくなったが、ある日気が緩んで昼食にパスタを食べたら、その後背中が痛くなり、訳もないのに悲しくなって泣いてしまった。

 

血液データでもかなり栄養状態は改善され、肝機能障害も改善されていました。

 

この方の症状は、ビタミンB群や鉄などの栄養素の不足に加えて、血糖の調節異常(低血糖症)が大きな原因であったと考えられます。

 

低血糖症ではありとあらゆる症状が起こりますが、例えば耳鳴りや、一時的に視野が狭くなる、目のかすみ、一時的に顔面の感覚がなくなる、体のどこかに痛みが起きるなど、現代医学的に説明がつきにくいような症状が起こることがあります。

 

症状が一時的であることが、症状が器質的な疾患ではなく機能的な問題に由来することの証ですが、これらの症状は血糖値が下がってしまった時にアドレナリンなどのホルモンが分泌されるため、血管が収縮して一時的な血行障害が起こるためと考えられます。

 

このような症状に対してCTやMRIなどの検査を行っても、当然何も異常所見が出ることはありません。

 

このような方に対して、適切な栄養素の補給と食事の改善を行うことで、症状が改善していくのです。

 

この方には5時間の糖負荷試験は行っていませんが、行った場合どのような血糖値のカーブを描くのか、非常に興味深いところです(おそらく反応性低血糖症だと思いますが…)。

 

症状はかなり改善し、とても喜んでいらっしゃいました。
しかしまだ症状が少し残っていて、データ上も不足の栄養素があるため、栄養療法を継続していただくことになりました。

もっと元気になられて、仕事に趣味にご活躍されることと楽しみにしております。

 

 

 

 

« 2007年9月 9日 - 2007年9月15日 | メイン | 2007年9月23日 - 2007年9月29日 »

Produced by
本サイトは、(株)グリーンツリーによって構築されております。グリーンツリーはビジネスブログ成功の鉄則SEOブログ成功の鉄則イントラブログ成功の鉄則社内ブログ成功の鉄則といったサイトを運営中です。

WOSAAM Board Certified physician

∥∥書籍のご案内∥∥



原因不明の体調不良、月経前症候群、うつ症状、パニック障害、過食症、肥満…、あなたのその症状は、低血糖症が原因かもしれません!


∥皆様へ∥

Optimal Health オプティマル・ヘルスとは、「最高の健康状態」を意味する言葉です。
「病気ではない」という消極的な意味での健康ではなく、エネルギーに満ちた快適な状態でいられること。
その人らしい人生を思う存分過ごすこと。
すべての患者様にOptimal Healthを得ていただくことが、私達の願いです。


未来の医者は薬を使わず、食事を重視し、病気の本来の原因を探し、予防するという、人間の基本を大切にして治療をするであろう。
トーマス・エジソン
(1847-1931)

10007588802_s.jpg
クリニック ハイジーア


∥∥お知らせ∥∥

現在新しいコメントは公開しておらず、コメントに対してのお返事もさせていただいておりません。大変恐れ入りますがご了承ください。

∥∥雑誌掲載情報∥∥



「冷えに効く漢方薬」のページでお話をさせていただいています。



妊娠中の栄養素の話の転載をしていただきました。



こちらも低血糖症の記事を転載していただきました。