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ハイジーア通信 クリニックハイジーア

母子保健

2006年11月17日

ご無沙汰です。


今日は栄養ネタではありません。


私も産婦人科医の端くれとして、最近の悲しい周産期医療の事情については憂いています。


最近、「パンダの寓話」というのがネット上で話題らしいのです。


私は、むーみん先生のところで知りました。


むーみん先生は、中間管理職先生のところでお知りになったそうです。


先日、個人で大きな産婦人科医院をやっている先輩のところへ電話をしたら、夜10時だというのに「これからエクトピー(子宮外妊娠)のオペだ」と。。


3年間で1日くらいしか休んだことがないみたいです。


この先生ほどではないですが、私が大学病院に勤めていた時も、本当にきつかったです。


(大学勤務の産婦人科医の激務ぶりについてはBermuda先生のブログをご参照あれ)


私はそんな産婦人科医療がイヤだったのではなく(いや、正直体力的にキツイのはイヤではありましたが)、本当に自分がやりたい医療をやりたかったので、開業して栄養療法なんていう代替医療をやっている風変わりな医者であるわけですが、産婦人科医という仕事がものすごくやり甲斐のある仕事であることは間違いありません。


産婦人科医と言うのは、好きでなければ務まらないと思います。


私は妊婦さんと接するのが好きです。


お腹の中の赤ちゃんを想像すると、生命の神秘を感じざるを得ませんし、とても楽しいのです。


でも、楽しいだけではやっていけないのも産婦人科医です(医者は全部そうですが…)。


いくら好きでも、昼もなく夜もなく馬車馬のように働かなければいけないのだとすれば、そして一生懸命手を尽くしても、治療が悪い結果に終ったら逮捕されてしまうのであれば、一体誰が産婦人科医のなり手になるのでしょう?


産婦人科医が激減して、ハイリスクな患者様は診ないような状態になったら、一番困るのは患者様です。

 

アメリカでは、産婦人科医はインド系の方が増えているそうです。

 

それが悪いわけではもちろんありませんが、日本でも将来はそうなっていくのでしょうか?

 

「ベストな環境を望む」とまではいかなくても、もう少し労働環境を整えて、また、どうしてもある一定の割合で起こってしまう、「ベストな治療を行っても発生してしまう悲しい結末」を、損害賠償でなく国が保障する制度ができて、医療をする側も必要以上に保身に回ることなく、安心して診療に専念できるような、そんな環境があれば。。。


そんなことを望むのは、贅沢なのでしょうか…?

2006年06月25日

赤ちゃんの値段

高倉 正樹
赤ちゃんの値段


恥ずかしながら、産婦人科医でありながら、こういう現実があるということをあまり認識していませんでした。

知らない人にはショッキングな内容です。

(帯のキャッチコピーはちょっと扇情的すぎると思いますが…)


悲しいことに、様々な理由で、世の中には望まれていない赤ちゃんが生まれてきます。

性に関する知識の乏しい若年者の妊娠、暴力による妊娠、不倫の果ての妊娠・・・。

または、親に養育能力がない、家庭不和などで、親元を離れざるを得ない子どもが、ある一定の数存在します。

 


そのような状況に陥る子どもをゼロにすることができない以上、そのような子どもと、子どもが欲しいという夫婦の間を取り持って、養子縁組させる、というのは最も望ましい解決策だと思いますが、現在のところ日本にはそのような公的な仕組みは存在しない、という現実。

 

そのため、実際の斡旋業務は民間の「養子斡旋業者」に任されていますが、ほとんど法的な規制はされていません。

届出義務を怠っても罰則があるわけでもなく、実際には「野放し状態」のようです。


そしてそのような斡旋業者による斡旋は、国内よりも海外へ斡旋されるケースが多いのだそうです。

厚生労働省によると、2000年度から2003年度までの4年間で計106人の養子が日本から海外の養親に斡旋されているそうですが、これは届出された一部の業者から報告された分に過ぎず、著者の独自調査では少なくとも70人以上が無届で海外に斡旋されたことが確認されたそうです。

日本人の養子はドラッグなどに染まっていないなどの理由で外国人に人気があり、常に需要が供給を上回っているらしいです。

 

少子化だ高齢化だと騒がれている昨今、あまりにも皮肉です。

 

斡旋という行為、また海外に養子に行くこと自体が悪いわけではありませんが、人身売買まがいの斡旋が行われていることも指摘されています。もちろんそのような斡旋業者は一部でしょう(そう願いたいです)

 

問題なのは、国も自治体も、実際に斡旋された子どもの数や、海外養子に行った後の経過など、国際養子縁組の実態を、

全く把握していない、ということです。

 

国際的に見ても日本の養子縁組に対する監視体制は不十分であり、国際的な非難を浴びています。

国連から何度も勧告されているにもかかわらず、全く何の策も講じていないのが我が国の政府の実態です。

強い憤りを感じざるを得ません。

 

民間レベルでは国内養子が推進されつつあり、過渡期であるようですが、まずとるべき対策は、国による公的な機関を作り、実態を把握すること、拘束力のある法律を定めること、国内の養子縁組を推進するための仕組みを作ることなどでしょう。

福祉を充実させて、片親などでも子どもを育てやすい環境にすることも必要です。

そして、性教育をもっとオープンにして、望まない妊娠を減らすことです。

 

国は、このような問題を含めて、小手先の少子化対策ではなく、子どもを産みやすく育てやすい社会にするように考えて欲しいと思います。

子どもがいなくなったら、日本は沈没してしまいますから。

 



 

ちなみに、少し前にこんな記事を見つけ、目を疑ったばかりだった私です。

これって本当なんでしょうか???

めまいがします。。。

 

 


今日は暗い話題ですみません。。。




2006年06月01日

某ソーシャルネットワーキングサイトのニュースに、

「紛争の地に日本の母子手帳=普及へ説明会―パレスチナ」

と言う記事が出ていたので、ふむふむ、と思いながらたどっていったところ、ここにたどり着きました。


http://www.jica.go.jp/evaluation/before/2005/pale_02.html




母子保健が確立されていないところは世界中にたくさんあると思います。

特に中東のような紛争地域では、母子の健康を守るどころか、生きていくのに必死でしょう。

イスラエルの妊産婦死亡率は10万対100、乳幼児死亡率は1000対27(UNICEFの推計値)だそうです。

日本の妊産婦死亡率は2001年のデータで6.5、乳幼児死亡率は2002年で3.0です。

なんだかんだ言って日本は恵まれています。


母子保健を向上することはどの国でも重要課題です。

妊婦検診や乳幼児健診のシステムを作って、妊娠・出産・育児が安心してできるようになるのは素晴らしいことです。

JICAがこんなことやってるとは知らなかったので、JICA素晴らしい!日本人の活動素晴らしい!と思いました。

が、私がちょっとびっくりしたのは、日本側の費用負担が一億八千万円…。

素晴らしい、素晴らしいけど、崩壊寸前の日本国内の周産期医療にも、そのくらいの投資をしてくれないかなあ?と思ってしまった私でした。

財源が全然違うんでしょうけど。。

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トーマス・エジソン
(1847-1931)

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妊娠中の栄養素の話の転載をしていただきました。



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