摂食障害の患者様
過食症で10年近い病歴をお持ちの、20代半ばの女性患者様の、栄養療法による治療の経過です。
<初診時の主訴>
・週6~7回の過食嘔吐
・食べ続けて止まらない
・無月経
・易疲労
・頭痛
・冷え性、寒がり
・便秘
・頻尿
・イライラ
・神経質
・不眠
<受診までの経過>
18歳の時に体重のことを男の子にからかわれたことがきっかけで、ダイエットを開始したそうです。
もともと完壁主義の性格でいらっしゃるため、極端なダイエットを行って65kg→45kgに減少したそうです(来院時は55kg・身長169cm)。
その後、月経が停止。過食嘔吐が始まりました。
当院初診までの間に、心療内科・精神科など10軒以上の病医院を受診し、食欲抑制剤や睡眠薬の処方などが行われましたが、全く効果がなかったそうです。
<治療後の経過>
昨年10月初めより栄養療法を開始されました。
治療開始後しばらくは過食嘔吐の症状は全く改善せず、逆に回数が増えてつらかったそうです。
しかし1ヶ月半後くらいから徐々に大量に食べなくてもすむようになり、2ヶ月目くらいから過食嘔吐がなくなったそうです。
その他の改善点としては
くよくよしなくなり、神経質でなくなった。
失敗しても「まあ、いいか」と思えるようになった。
やる気が出てきた。
ストレスが軽くなった。
眠れるようになった。
頭痛がなくなった。
お肌がきれいになった。
便秘がなくなった。
糖質や清涼飲料水を摂らなくてもよくなった。
などの症状の改善がありました。
「10年近く吐き続けていたのに、栄養素を補給することで治ったのが不思議です。」
もともと快活で行動的な性格の方のようなので、これからより素敵な女性として人生を送られることでしょう。
自覚症状と3ヵ月後の血液データでは大幅な改善が見られましたが、月経だけはまだ自然に来ないため、栄養素の量を減らして引き続き栄養療法を続けていただく予定です。