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ハイジーア通信 クリニックハイジーア

肉体改造編

2006年04月12日


前回のタン白質濃度の話の続きです。


肉体改造挑戦中に出現した、「頭重感・ボーっとした感じ・頭痛・異様なのどの渇き」などの症状が、総タン白質濃度の上昇による膠質浸透圧の上昇に基づいたものである、というのが前回までの考察です。


確か、某ロック歌手の方の健康に関する本にも、ジムでガンガンプロテインを飲んで肉体改造をしていたときに、頭痛や頭がボーっとすることがあったと書いてありました。

その方は、それが「タン白質の毒性によるもの」であり、「だからタン白質はあまり摂るべきではない」、と結論付けていらっしゃったのですが、私はその説には反対です。

データおよび実体験から、このような症状はあくまでも膠質浸透圧の上昇による「脳の脱水状態」が原因だと、私は推測しています。

それに、ヒトの体を構成する要素であるタン白質が「毒性を持つ」というのは、生化学的に考えて、ありえない話だからです。


ですから、今までの話を読んで、「じゃあやっぱりタン白質って摂り過ぎないほうがいいのね!」と思った方がもしいらっしゃったとしたら、それは私の言わんとしていたことではありません。

今回の私の例は特殊なケースで(過激にやりすぎました!)、普通に食事からタン白質を摂っている限りでは、このような事態まず起こり得ません


それどころか、このブログでは口を酸っぱくして言っていますが、一般的には、タン白質が不足(もしくは欠乏)している人の方が圧倒的に多のです。

私の見た限りでは、私自身もそうでしたが、現代の日本人の多くは、タン白質不足のために血液濃縮が起こっています。

これは血液検査でわかりますが、一般的な医療現場ではそういう視点がありませんから、指摘されることはほとんどありません。


話は肉体改造からずれてしまいますが、このタン白質不足と膠質浸透圧、そして循環血漿量の問題と言うのは、実は性のQOLと深く関わっているのです(女性だけとも限りませんが…)。


血液濃縮≒循環血症量の減少(血液の量volumeが少ない)があると、どんな症状が起こるでしょうか?

先にも書きましたが、むくみの原因になりますし、低血圧立ちくらみなどが起こりやすくなる可能性があります。

それに、多くの女性が悩んでいる「冷え症」。

冷え症とは、血行不良です。

血液の量が少なくなっていたら、血管の容積はほぼ一定ですから、当然血行は悪くなります。

同じ太さのホースに、水をちょっとだけ流すのと、たくさん流すのとでは、流れる勢いが違いますよね?

つまり、タン白質不足による血液濃縮=循環血漿量の減少は、血行不良を引き起こし、冷え」という症状を引き起こす、と考えられるわけです。


私は、冷え症の原因としてこれはかなり「主犯格」だと思っています。

もちろんこれ以外にも、血・ビタミンB不足・E不足・鉄不足・筋肉不足・基礎代謝の低下・冷えやすい体質・体を冷やす環境など、いろいろな原因が複合的に存在して冷え症が起きていると考えられますが、上記の機序を考えると、ビタミンE(だけ)を摂ったり半身浴をしたりという一般的な冷え症対策は、やった方がいいのは確かだと思いますが、根本的な解決とは言いがたい、と私は思っています。

漢方治療はどうかというと、証に合っていれば有効だと思いますが、そのような症例ではほとんどタン白欠乏があると思われますから、タン白欠乏を是正することも同時に必要なことで、そこを是正しないで漢方だけやっても完治は難しいのではないかと思います。

私自身もそうだったのですが、実際に栄養療法で蛋白欠乏を是正していくと(もちろんタン白質以外のほかの栄養素も補っていくのですが)、それだけでえ症はほとんど良くなってしまうのです


循環血漿量が減少していることを、現実に血液の量を計って証明することはもちろんできません。

しかし面白いことに栄養療法を行っていると、血液データ上、治療前にあった血液濃縮が治療後に改善していることを示す変化が見られます。

(ちなみにTPは血液濃縮の影響を受けるので、それのみではタン白質不足の判断をすることはできません)

こんなことは医学書には載っていませんが、栄養療法を行っていると頻繁に遭遇します。

冷え症を治すために栄養療法をやっているわけではなく、「ついでに」治ってしまうのですけれどね。


というわけで、冷え症に栄養療法はとても有効ですが、もちろん食事できちんとタン白質を摂ることがとても大事です。

詳しくは過去ログ「お肉を食べよう!~タン白質の重要性~」をお読みください。

もちろん理想を言えば、複合的な治療レベルでの栄養補給(=栄養療法)を行ったほうが、治療効果は高いです。



肉体改造小咄、まだまだ続きます。


2006年04月09日



引き続き、肉体改造日記です。

前回までの分をお読みになってからご覧くださいませ。


前回示した、肉体改造挑戦中の血液検査データについての考察です。


まず特筆すべき点は、開始後5日目のTP(総蛋白濃度)が、開始前の7.2から8.6に急上昇していることです。

これは結構びっくりする変化です。

このTPの上昇が、3日目ごろから現れた「頭重感・ボーっとした感じ・頭痛・異常なのどの渇き」の原因だと考えられるのです


TP(総蛋白)とは、血液中のタン白質を総合した濃度を表します。

総蛋白のおよそ6070%がアルブミンというタン白質なのですが、このアルブミンは人体にとってとても重要な役割を担っています。

そのひとつは、血液の「膠質浸透圧(こうしつしんとうあつ)」を調整するという働きです(医療関係の方は生理学の講義で習いましたね!)。


以下ちょっと専門的な話になりますが、説明が必要だと思うので書いておきます。

(浸透圧についてはこちらの一歩一歩学ぶ医学生理学が詳しいです)


浸透圧と言うのは簡単に言えば、「水を引っぱる力」なのですが、アルブミンは血管内に水を引き込み、保持する作用を持っているため、アルブミンの量で血液中の水分量が決まります

すなわち、アルブミンの量が血液の濃さ(および量(volume))を決めているのです

低蛋白血症(=アルブミンが少ない)では、水を血管内に保持できにくくなるため、循環血漿量が減少し、血液濃縮が起こります。さらに進行すると、血管外へ水分が漏れてしまい(漏出)、浮腫(むくみ)が起こります。

血液の量をある程度保つためには、アルブミンの絶対量が必要なのです。


ということは、逆にTPが高い(濃い)ということは、血管外から血管内へ水分を引っ張ろうとする力が働きます。

つまり、タン白質を過剰に摂りすぎたためにTPが上昇→膠質浸透圧が上昇→脳が脱水状態に陥り、「頭重感・ボーっとした感じ・頭痛」などの症状が出現したのではないか考えられるわけです。

特にプロテインを飲んだ後やタン白質の多い食事をした後に、頭痛が起きていたこともこれを裏付けています。

のどが渇くのは、血液の浸透圧が上昇したために、水分を摂らずに脱水状態になった場合と同じ理屈で、「のどが渇いた」というサインが出るのでしょう。


この時、タン白質と野菜中心の食事を摂り、ジムや自宅でもプロテインをガンガン飲んでいました。

1日のタン白質摂取量は、はっきりはわかりませんが、80g以上は摂っていたかもしれません。

私の体重はほぼ50kgで、筋肉量が比較的少ないことから考えると、激しい運動をしていたとは言え、私にとっては過剰な摂取量だったのでしょう。

また、栄養療法ですでに蛋白質不足が是正された状態だったために、比較的急速にタン白質の血中濃度が上がってしまったのではないかと考えられます。



この話、まだまだ続きます。



2006年04月07日




さて、人体実験ならぬ、肉体改造日記の続きです。



肉体改造(ダイエット《高タンパク・炭水化物抜きの食事》+週3回の筋肉トレーニング)を開始してからの体調の変化について書きます。



肉体改造に挑戦している期間中、私のQOL(生活の質)は、正直かなり低かったです。


開始して3日目頃より、かなり強い疲労感筋肉痛はもちろん、頭重感頭がボーっとした感じ出現しました。

頭の回転が普段より明らかに鈍かったです。(←もともと鈍いんですが…(^ ^;;

そして時々激しい頭痛がしました。

また、変なのどの渇きがあり、水分を摂っても摂っても、のどの渇きが癒されないのです。

これはかなり気持ちの悪い経験でした。


あまりにも体調が悪いので、糖質をほとんど摂っていないせいで低血糖になっているのかと思い、4日目に血糖値を測りましたが、食前で88mg/dlと正常で、低血糖ではありませんでした。


また、開始後約1週間で、右肩から首筋にかけて(僧坊筋)筋肉の痛み続き、マッサージをしてもらってもちっともよくならなくて、困りました。



以下が、肉体改造開始前と開始後の、血液検査データの一部です。



 

改造前

5日目

10日目

16日目

基準値

血色素量

13.4

14.2

14.4

13.7

11.515.0

TP

7.2

8.6

8.0

7.6

6.78.3

GOT

23

23

39

29

1040

GPT

19

26

24

31

545

CPK

78

100

1445

304

40150

K

3.8

5.1

5.6

4.5

3.55.0

CoQ10

-

553

859

3110

-


*単位:血色素量(g/dl)、TP(総蛋白)g/dl)、GOT (IU/l)、GPT (IU/l)、CPK (IU/l)、K (mEq/l)、CoQ10 (ng/ml)

*血色素量とCPKは女性の基準値です。


これは、見る人が見るとかなり興味深いデータだと思います。

このデータで、私の体調の変化の原因がかなり明快に説明できるのです。



続きはまた次回。


2006年03月31日




前回の続きです。


じゃあさっそく行ってみよう!ということで、まず、ビジターでのトレーニングを受けてみました。

ひとつの種目の回数は1020回と少ないのですが、その人にとっての最大限の負荷をかけて行う78種目のサーキットレーニングは、運動しなれない身には想像以上にキツかったです。

初回終了後、ただの疲労とは違う変な感覚に襲われました。

お腹を冷やした時のような、みぞおちあたりの「きゅ~っ」という感覚(虚血状態?)と、腰痛(直後ですから筋肉痛ではありません)。

その時、私の脳裏をよぎった言葉。

それは、「年寄りの冷や水」。


・・・・・・・。


多分私の体力がなさすぎたんでしょう。

普通の人は大丈夫だと思います。


何はともあれ、実行あるのみ。

さっそく、週3回のトレーニングを始めました。


トレーニングを始めて、やはり疲労感が一番きつかったです。

特にトレーニング翌日の筋肉痛と疲労がかなりキてました。


そしてもうひとつのポイント、食事。

炭水化物は一切抜きで、脂質(油)も極力控え、肉・魚・卵などのタン白質系と野菜・きのこ・海草などのローカロリー食品をいただきます。

お肉はささみが一番よくて、卵は白身はいいけど黄身はダメ、という徹底ぶり。(個人的には賛成しかねたのであまり守ってませんでしたが)

そしてプロテインもガンガン飲みます。



続く。


 



2006年03月29日


気がつくと桜が満開で、お花見シーズンですね。

今日、目黒川のほとりを通り過ぎましたが、とてもきれいでした。

しかしそんな日に限って、花冷えですごく寒いですね。。

お花見の方は風邪を引かないようにお気をつけください。


ちなみに私の風邪予防の必須アイテムは、ビタミンCとオリーブ葉エキスです。

まずいかな、と思っても、これらを多めに飲んでゆっくり寝るようにすると、大体良くなってしまいます。

ビタミンCと亜鉛の組み合わせも、免疫力アップで風邪予防にはおすすめです。


ビタミンCは、個人差はありますが、日常的には3g/日程度を目安に摂るのがいいと思います。

感染症予防効果や疲労回復(慢性疲労症候群はビタミンC欠乏症であるとの見方があります)、美肌効果が期待できます。




さて、前に書きました、肉体改造に挑戦!(笑)した時のことを書いてみます。


1年以上前のことになりますが、事の発端は、INBODYという体成分検査機器(超精密な体脂肪計みたいなものです)をクリニックに導入する際に、自分の体成分を測定したことです。


その結果を見て、愕然としました…。


私はBMIだけみれば痩せ型なのですが、筋肉量が少なく脂肪が多い、いわゆる「隠れ肥満」のパターンでした。


運動はあまりしていませんでしたし、予想はしていたのですが、いざ結果シートを見て、がっくりきました。

これではいけない、と思い立ち、肉体改造に挑戦!しようと決意したわけです。


また、栄養療法でとても体調が良くなっていたのもあり、トレーニングで体がどう変化するのか?、血液検査データの変化は?、栄養素の影響は?、などなどの興味もあり、人体実験のつもりで取り組みました。


選んだのは、短期間で体を絞ることに定評がある、都内の某ジム。


そのジムの特長は、炭水化物抜きでタン白質中心の徹底した食事管理と、回数は少ないですが最大限の負荷をかけて行う筋力トレーニングです。


芸能人や格闘技の選手などが通っていることでも有名です。





続く。

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「病気ではない」という消極的な意味での健康ではなく、エネルギーに満ちた快適な状態でいられること。
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すべての患者様にOptimal Healthを得ていただくことが、私達の願いです。


未来の医者は薬を使わず、食事を重視し、病気の本来の原因を探し、予防するという、人間の基本を大切にして治療をするであろう。
トーマス・エジソン
(1847-1931)

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クリニック ハイジーア


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∥∥雑誌掲載情報∥∥



「冷えに効く漢方薬」のページでお話をさせていただいています。



妊娠中の栄養素の話の転載をしていただきました。



こちらも低血糖症の記事を転載していただきました。