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低血糖症

2008年07月17日

 

ひさかたぶりの、低血糖症のおやつシリーズです。

 

 

nats.JPG

 

 

乳製品にアレルギーがあることが発覚したので、それに代わる補食をいろいろ試した結果、最近ハマっているのが、くるみと干しいちじくです。

 

 

ドライフルーツは気をつけて食べなければいけませんが、干しいちじくは低血糖を起こしにくいようです(私の場合は)。

 

ドライマンゴーなどは私には甘すぎますし、砂糖をふってあったりするんですよね~。

 

(「わざわざふるなよ!!」と言いたくなってしまいます)

  

 

 

「原材料:くるみ」

 

「原材料:いちじく」

 

 

この潔さがスバラシイ!

 

 

これにいろいろなナッツを組み合わせて、小さなタッパーに入れて持ち歩いています。

 

低血糖予防にとても役立ってます☆

 

 

他にはバナナとゆで卵、夏場は枝豆などが、私の間食の定番です。

 

 

 

期せずして、だんだん、木の上で生活していた時代のヒトの食生活に戻っていくような気がします。。

 

 

 

 

(注:ナッツもアレルギーが出る方がいるので、お気をつけください)

 

 

 

 

 

2007年12月14日

 

お久しぶりでございます。

 

光陰矢のごとし。

もう12月も半分終わりとは。。

私にはまだ12月に入ってから3日くらいしか経ってないようにしか感じられません。

 

なんて、ブログを更新しない言い訳にしか聞こえませんね(^ ^;;

 

本当はビタミンAのことなど書きたいのは山々ですが、気力・体力が追いつかず、低血糖症のおやつシリーズでお許しくださいm(_ _)m

 

 

さて、これは結構気に入ってます。

 

humikokaki.JPG

 

ふみこさんとは!?

気になる方はこちら。(回し者ではありませぬ)

 

kakichip.JPG

 

いわゆるドライフルーツは糖分が濃縮されているので、砂糖を使っていなくても低血糖症の場合によくないことが結構多いのです。

よくドライフルーツの表面にはその凝縮された糖分がついていますが、これにはそれがあまりついていません。

そのせいか自然な甘みです。

 

食べてみましたが低血糖にはなりにくい感じです(私の場合は)。

 

生の柿を食べればいいじゃん!という話もありますが、保存がきくということでここはひとつ。

 

 

ふみこさん、いい味をお出しになってます。

 

 

 

2007年11月03日

 

低血糖症の患者様に限らず、血糖値を安定させるためにはGI値の低い食べ物を選んでいただくことが重要です。

 

炭水化物では、玄米や全粒粉のパンなどがGI値の低いものになりますが、玄米はともかく、全粒粉のパンを探すのが難しい…、という声をよく聞きます。

 

そこで個人的におすすめなのが、ベッカライカフェ・リンデさんのパンです。

 

 

linde.gif

 

一般によく見かける「全粒粉入り」のパンは、全粒小麦粉がほんのちょっと入っているだけで、ほとんど精製小麦粉だったりする場合もあります。

 

こちらは全粒粉の含有量もいろいろ選べる品揃え!

しかも美味しいのです。

 

ヨーロッパでは結構こういうパン多く見かけるのに、日本ではなんで少ないんでしょうね。

 

私はミューズリーブロートが好きです♪

 

 

代官山アドレスの地下のピーコックさんでも売っています。

 

よろしければお試しください。

 

 

2007年10月24日

最近はまっています

 

junsuko.JPG

 

ネーミングがいいですよね(笑)。

 

後を引くお味ですが、例のブツは入っていないみたいですよ。

 

sukonbu2.JPG

 

ネットで検索しましたが出てこないみたいです。

 

お近くで見かけたらよろしかったらどうぞ。

 

 

 

(*全ての方に合うとは限りません。体に合わない場合は食べるのをおやめくださいね)

 

 

 

 

 

 

夜中に酢昆布の写真撮ってる私って一体…。

 

 

 

2007年10月04日

 

こんなん出ました。

 

 

sugarfreecafe.JPG

 

あまり身をもって感じないのですが、「砂糖はイヤだ!!」というムーブメントは世間的にそんなに大きいのでしょうかね??

 

何にしても喜ばしいことです。

 

お味も美味しかったです(^-^)b

 

 

http://www.starbucks.co.jp/rtd/

 

 

 

 

 

2007年09月16日

 

30代半ばの女性の患者様のケースです。

 

来院時の主訴は

・耳がつまった感じ
・頭に圧迫感(頭痛)
・フワフワする感じ
・耳鳴り
・生理痛
・月経前の症状(過食・イライラ・眠気・倦怠感)

 

などの様々な症状をお持ちであり、とにかく具合が悪い…、といった感じでした。

 

メニエール病と診断され、耳鼻科でステロイド剤を含めた治療を受けましたが、頭痛がかえってひどくなったような気がしたので治療はやめられたようです。

 

このような症状は、検査をしても異常が見つかることは少なく、治療もなかなか難しいことが多いです。

 

分子栄養学的には、様々な栄養素の不足がこれらの症状の原因であろうという予測はつくのですが、この方には他にも特徴的な症状がありました。

 

・お腹が空くと具合が悪くなる・吐き気・目がかすむ
・食後背中が痛くなることがある

 

このような食後や空腹時などに起こる症状は、血糖値の変動に伴って起きている可能性があり、おそらく低血糖症があるだろうという予測をさせるものでした。

 

血液検査のデータでは

 

・貧血
・タン白質不足
・鉄欠乏
・ビタミンB群不足
・肝機能障害
・亜鉛不足

 

などがあり、また、低血糖の傾向も認められました。

 

患者様が希望されなかったため、5時間糖負荷試験は行わず、タン白質・鉄・ビタミンB・C・E・亜鉛・カルシウム・マグネシウム等の栄養素の処方、および食事の指導(糖質は控えタン白質中心の食事にするなど)をさせていただきました。

 

そして、3ヵ月後の血液検査の時には、症状の多くが改善されたことを教えてくださいました。

 

・耳が詰まった感じは全くなくなった
・月経前症候群の症状も改善した
・イライラしなくなった
・過食や空腹感もなくなってきた
・甘いものを食べると「耳に膜がはる」感じがするのがわかった
・血糖値が下がりすぎてしまった時に、目のかすみ・気分不快が起きる
・白いご飯を多く食べるとその後に症状が出る
・食後に背中が痛むこともなくなったが、ある日気が緩んで昼食にパスタを食べたら、その後背中が痛くなり、訳もないのに悲しくなって泣いてしまった。

 

血液データでもかなり栄養状態は改善され、肝機能障害も改善されていました。

 

この方の症状は、ビタミンB群や鉄などの栄養素の不足に加えて、血糖の調節異常(低血糖症)が大きな原因であったと考えられます。

 

低血糖症ではありとあらゆる症状が起こりますが、例えば耳鳴りや、一時的に視野が狭くなる、目のかすみ、一時的に顔面の感覚がなくなる、体のどこかに痛みが起きるなど、現代医学的に説明がつきにくいような症状が起こることがあります。

 

症状が一時的であることが、症状が器質的な疾患ではなく機能的な問題に由来することの証ですが、これらの症状は血糖値が下がってしまった時にアドレナリンなどのホルモンが分泌されるため、血管が収縮して一時的な血行障害が起こるためと考えられます。

 

このような症状に対してCTやMRIなどの検査を行っても、当然何も異常所見が出ることはありません。

 

このような方に対して、適切な栄養素の補給と食事の改善を行うことで、症状が改善していくのです。

 

この方には5時間の糖負荷試験は行っていませんが、行った場合どのような血糖値のカーブを描くのか、非常に興味深いところです(おそらく反応性低血糖症だと思いますが…)。

 

症状はかなり改善し、とても喜んでいらっしゃいました。
しかしまだ症状が少し残っていて、データ上も不足の栄養素があるため、栄養療法を継続していただくことになりました。

もっと元気になられて、仕事に趣味にご活躍されることと楽しみにしております。

 

 

 

 

2007年08月08日

20代前半の若い患者様のケースです。


・ うつ症状がある
・ 涙もろい
・ 落ち込みやすい
・ パニック症状(動悸など)があり、外に出られない
・ 上記の症状がひどくなると自傷行為(リストカットなど)をしてしまう
・ 人と会いたくなくなり、出かけなくなった
・ 特に月経前に症状がひどい
・ 鎮痛剤が効かないほど生理痛がひどい


といった症状があり、当院を受診されました。


当院で行った血液検査では、以下のような様々な栄養欠乏が見られました。


・ 強いタン白質不足
・ 全体的なミネラル不足(鉄・亜鉛・カリウム・カルシウムなど)
・ 脂肪肝の傾向
・ ビタミンB群不足
・ 低血糖の傾向


などです。


症状から機能性低血糖症が強く疑われたため、5時間ブドウ糖負荷試験を行ったところ、典型的な無反応性低血糖症のパターンを示しました。


低血糖症には大きく分けて、反応性低血糖症と、無反応性低血糖症があります。


無反応性低血糖症とは、名前のとおりブドウ糖負荷に対して血糖値が上昇しない、あたかも反応していないようなパターンを呈するタイプの低血糖症です。


正常では、ブドウ糖負荷により血糖値は負荷前より50%以上上昇します。
そして、最低値が負荷前の80%未満にはならないのが正常です。
(機能性低血糖症の診断基準についてはこちら


反応性低血糖症とは、血糖値はブドウ糖負荷に対して50%以上上昇しますが(時には200以上に異常に上昇する場合もあります)、その後異常に血糖値が急激に下降し、低血糖に陥るというパターンです。


割合としては、無反応性低血糖症よりも反応性低血糖症のほうが圧倒的に多いです。


無反応性低血糖症は、実際にはブドウ糖に反応していないわけではなく、30分より短いスパンでインスリンの異常分泌→血糖値の下降が起きているために、データ上反応していないように見えているというだけであり(ブドウ糖負荷試験では30分おきに採血を行うため細かい変動をキャッチできない)、実は反応性低血糖症より重症である場合が多いと言われています。


強い うつ症状を呈したり、リストカットなどをする場合、このパターンが多いと言われています。


この患者様には栄養素の処方を行うとともに、食事の指導(甘いものを控える、タン白質・野菜等を中心に食べる、主食は減らしてGI値の低いものにするなど)をさせていただきました。


そして先日、3ヵ月後の採血のデータをもとにカウンセリングをさせていただいたところ、とても改善していると報告してくれました。


・ 落ち込みにくくなった
・ 自傷行為がなくなった
・ 家族から「一体今日は何時に帰ってくるの?」と言われるほど、外に出ることが多くなった(*もともと外交的な患者様のようです)
・ 精神的にとても楽になった
・ 仕事をやめたが、まあいいか、と思える(前はとても落ち込んでいた)
・ しばらく甘いものをやめていて調子がよかったところに、久しぶりにケーキを食べたらパニック症状が出たので驚いた


とのことでした。


血液データも大変素晴らしく改善されており、とても喜んでいらっしゃいました。


低血糖症の改善には個人差があり、改善にはもっと時間がかかる場合も多いのですが、とても素直に改善されたケースでした。


しかし月経痛がまだ改善できていないので、栄養素の処方を変更して栄養療法を続けていただく予定です。


2007年08月02日

先日電車に乗っていて、何気なく電車の中吊り広告を見渡してみると、


「カロリーゼロ」

「糖質ゼロ」

「ノンシュガー」


などの文字が踊る広告が、偶然かもしれませんがいくつか並んでいたので、おお~と思いました。



リポビタンファイン

http://lipo-club.com/


ペプシNEX

http://www.pepsi.co.jp/menu.html


キリン NUDA

http://www.beverage.co.jp/nuda/


アサヒ スタイルフリー

http://www.asahibeer.co.jp/stylefree/



スタイルフリーさんのHPには糖質のことが結構わかりやすく書いてありますね。


昨今のメタボブームに乗った流れと考えられますが、なかなかよい傾向なのではないでしょうか?


これらの製品が食品として良い食品といえるかどうかは別ですが、消費者の選択の幅が広がるという意味では良いと思います。


2007年07月25日

たまにというか結構飲みたいこういう飲み物。


この手のものは大体砂糖たっぷりまたはブドウ糖果糖液糖(砂糖より悪い!)たっぷりなので、あまり飲まないようにしていますが、これは近くの成城石井セレクトに売っているのでよく飲みます。


低血糖症の方はカフェインで症状増悪する場合が多いのでお気をつけください。



オハヨー乳業

ミルク珈房

http://www.milk-kobo.jp/top.html




ミルクティーでこの手のものが出てくれればいいのに。。。


右側においてあるのは成城石井の全粒粉入りのパンです(回し者ではありません・笑)。

全粒粉100%ではないと思いますが。

ずっしり重い100%(に近い)全粒粉パンってなかなか売っていないんです。

(ふわふわしたパンは大体精製小麦粉です)

でもよいものもあるのでまた後日。。。☆


2007年06月30日

GI値の話がなかなか書けません。。


閑話休題。(すみません・・・)



低血糖症の方は、血糖値をコントロールするために食事の内容が限られてくることがあります。


そうすると、食事が大変だとか、食べたいものが食べられない!と、悲しがられる方がいらっしゃいます。


しかし、基本的にはどんな方でも血糖値が安定していたほうがいいわけです。


ですので、低血糖症の方によい食事は、低血糖症でない健康な方にとってもよい食事です。


普段からそういう意味で、どなたでも「血糖値が不安定になりにくい食べ方」をしたほうが良いと思います。



でも、体によいものを食べながらも美味しいものが食べたい。。。というわけで、良さそうな製品があったらご紹介していきたいと思います。


今日はシュガーフリーアイスのご紹介。



kuzenyaさんの薬膳ブログで知ったのですが、クリニックの近くのヒルサイドパントリーに売っていたので食べてみました。





アイスブルク http://www.ijsboerke.jp/


ベルギー製だそうです。

いろいろなところで売っているそうですし、通販もできるみたいです。

ちょっとお高めですけど。。。



なかなか美味しかったです。


糖尿病の方にもよいと思います。


しかし、乳糖が入っていますので、これでも血糖値が不安定になる方もいるかもしれません。

食べて症状が出るようでしたらやめてくださいね。

2007年06月26日

低血糖症の治療の続きです。


GI値などの具体的な話に進む前に、低血糖症の概略について書いておきます。

(初めての方は低血糖症の恐怖1よりお読みください)


低血糖症の症状は、低血糖そのものによる症状、ホルモンの異常分泌による症状、そして栄養欠乏による症状が、渾然一体となって現れます。


そこに、ストレス(精神的なものまたは感染や怪我などの身体的なもの)や、その他の刺激物(カフェインやアルコール、薬など)などが、症状の程度に関与していきます。


低血糖症の原因とは、画一的なものではなく、とても複雑なものです。


ヒトの体は非常に精巧で複雑に構築された小宇宙であり、様々な外的・内的要因を察知し、柔軟に適応していくことができる素晴らしい仕組みをもっています。


しかし、あまりにも急激すぎる変化についていくことは困難です。


我々は現在、人類史上稀に見る急激な変化にさらされています。


特に食物の質の変化はダイレクトに人体に影響を及ぼすものであり、そのあまりにも急激な変化に私達の体は適応することができず(しようとしてはいるのですが)、その結果、体内環境に狂いが生じます。


それが低血糖症です。



一言で低血糖症と言っても個人差も大きく、対処法も違います。


ですので、低血糖症の治療は全人的な治療であるべきです。
(他の病気であっても当然そうですが…)


血糖は、人体がまず最初に利用するエネルギー源であり、そのレベル(血糖値)を適当な濃度に維持しておくことは、生命維持の観点でとても重要なことです。


生命活動を行う上で、根本的に厳密に一定の範囲内におさまっているべき大切な物質のひとつが血糖なのです。


糖尿病と低血糖症は一見まったく反対の疾患に見えますが、その大切な血糖値に狂いが生じる、という点では、実は同じ範疇の疾患と言えます。



ですので、糖尿病の治療と低血糖症の治療は、実はコンセプトがほとんど同じです。


糖尿病、そして低血糖症の治療の柱とは、大きく分けると


① 血糖値を安定させる
② 栄養欠乏を是正する


の2本立てに集約されます。



②は言わずもがなの栄養療法です。


分子栄養学的な立場から言わせていただけば、現代医学的な糖尿病の治療(血糖降下剤やインスリン注射など)はあくまでも補助的な対症療法であるとご理解いただきたいものです(糖尿病の分子栄養学的アプローチに関してはまた後日。)。


そして①のために大切なのが、食事療法です。




長くなってしまったので、続きはまた。
(もったいぶってすみません。。)


2007年06月19日

機能性低血糖症(以下、低血糖症)は、血糖値が低い状態が続いたり、急激に血糖値が低下するなど、常にある一定の範囲内にコントロールされているべき血糖値のコントロールがうまくいかなくなる状態です。


今日はその低血糖症の治療について書いていきます。
(初めての方は低血糖症の恐怖1よりお読みください)


これまで書いてきましたように、低血糖症の原因には、血糖値が上がりやすい体質・インスリンレセプターの異常などによるインスリン分泌の異常など、もともとの体質的なものもありますが、後天的な原因として、長期間にわたる精製された糖質の摂取があげられます。


(精製された糖質を摂ることなどによる)

血糖値の急速な上昇

インスリンの過剰分泌

血糖値の下降

アドレナリン・ノルアドレナリン等の異常分泌

症状出現


このインスリンの過剰分泌、そしてそれによる血糖の低下を防ぐために分泌されるアドレナリン・ノルアドレナリン等のホルモンの異常分泌を抑えることが、低血糖症の治療の目的のひとつになります。


血糖値が変動しても自律神経がそれをカバーする働きをしてくれれば、症状が起きるとは限りません。


自律神経の働きを乱す大きな原因は栄養失調であり、低血糖症の方には栄養失調はほぼ必発です。

栄養失調を是正するためには栄養療法(治療的なレベルのサプリメントによる栄養素の補給)が必要となります。


しかし治療に必要なのは栄養素の補給だけではありません。


もうひとつとても大切なことは、血糖値そのものを安定させることです

そのために非常に大切なのが、食事療法なのです。



低血糖症の食事療法の基本は実は非常にシンプルです。


① GI値の低いものを食べる
② 食事の回数を多くする
③ 刺激物(カフェイン・煙草・アルコールなど)を避ける


治療に必要な栄養素はサプリメントで補い、血糖値を安定させるためには食事療法を行う、というのが低血糖症の治療の2本立ての柱になります。



続きます。



2007年04月12日


今日は頭痛についての話です。


頭痛持ちの方って結構多いですよね。


頭痛にはいろいろな原因がありますが、結構多い原因が低血糖症によるものなのです。



・吐き気を伴う頭痛(特に月経前)

・頭に輪がかかったようなしめつけ(MRI検査で異常なし)

・時々不整脈や動悸

・月経痛


を主訴に、栄養療法を行った若い女性の患者さんです。


血液データは複合的な栄養障害で、タン白質不足・ビタミンB群欠乏・鉄欠乏・亜鉛欠乏、という散々たる結果でした。


それだけでもいろいろな症状が起こりうるのですが、びっくりしたのが糖代謝でした。


その方は知人で、たまたま体調の話をしていて「じゃあ採血しようか!」といきなり採血することになったので、食後1時間しかたっていない状態での検査だったのですが、なんと、

血糖値が60!

しかなかったのです。


食後1時間だったら当然血糖値は上がっているはずなのに、60mg/dlしかない、というのはかなり異常です。


他の糖代謝を見る項目、グリコアルブミンや中性脂肪、遊離脂肪酸などには目立った異常はなかったのですが、血糖60というのは、それだけで機能性低血糖症を強烈に疑う所見です。

特に食後であった、と言うことが問題です(もちろん食前でも問題なのですが…)。


血糖値というのは本来ホメオスターシス(生体恒常性)によって90~100くらいの一定の範囲内に収まっているはずなので、血糖調節のシステムにかなりの破綻を来たしている、ということになります。


この方は、甘いものはほとんど食べないのですが、とにかく

「白いごはんが大好き!」

という方でした。


ご本人が希望されなかったので5時間の糖負荷試験は行わなかったのですが、ごはんを控えてタン白質を多く食べることと、栄養療法を行っていただきました。


栄養療法を始めて1ヶ月目くらいで生理がきた時、いつもだったら生理前に起きるはずの頭痛がありませんでした。


頑固な頭痛が低血糖によって起きており、糖質の摂り方の改善、栄養療法によって改善した、と考えられるケースでした。


また、中学生の頃からひどくてつらかった生理痛もすっかり治ったので驚いている、とのことでした。


まだ栄養療法を行って3ヶ月たっていないのに、素晴らしい改善です。


低血糖で頭痛が起きる原因としては、脳に糖を優先的に配分するため血管拡張が起こるとか、または低血糖により分泌されたアドレナリンが血管収縮することによる、などといわれています。




そういう私も実を言うと頭痛持ちでした。


なぜ今日このテーマについて書いたかというと、先日久々に自分も採血をしてデータを見たのですが、低血糖の兆候があったので、ちょっとショックだったのです・・・。


確かに、最近横着して食事がいいかげんになっていて、パンやサンドイッチやおにぎりなどの炭水化物が多かったのです(甘いものはあまり食べなかったのですが…)。


そしてそのせいか、しばらくぶりに、頭痛が時々していたのでした。


そして、勤務医時代、朝ごはんを食べない日に決まって頭痛が起きていたことを思い出しました。


その頃は、「朝食を抜くと頭痛が起きる」という関連性は自覚していましたが、どうしてそうなるのか、ということはさっぱりわかりませんでした。


今思うと、低血糖になっていたのでしょうね。


それから気をつけて、タン白質と野菜中心の食事に戻したら、頭痛はなくなりました。



頭痛持ちの方は、糖質を控えてみられるか、未精製の穀物に変えてみられることをおすすめいたします。




2007年04月07日

低血糖症の続きです。


機能性低血糖症(以下、低血糖症)は、血糖値が低い状態が続いたり、急激に血糖値が低下するなど、常にある一定の範囲内にコントロールされているべき血糖値のコントロールがうまくいかなくなる状態です。


その結果、ホルモン分泌や自律神経のコントロールの乱れを引き起こし、様々な自律神経失調症状・精神症状などが起こります。
(初めての方は低血糖症の恐怖1よりお読みください)



前回お話しましたように、低血糖症の診断は、5時間の糖負荷検査(OGTT)により行われます。

5時間の間に9回の採血を行い、血糖値およびインスリン値、体温を測定します。


ここではDr.ニューボールドの診断基準を書いてみます。


①5時間のOGTTで絶食時の血糖値より50%mg/dl以上上昇しない

②5時間のOGTTで絶食時の血糖値より20%mg/dl以上下降した

③5時間のOGTTの間にどの時点でも1時間に50mg/dl以上下降した

④5時間のOGTTで絶対値50mg/dl以下を記録した(65mg/dl以下は疑わしい)

⑤血糖値のカーブに関わらずOGTT施行中に、めまい、頭痛、混乱、発汗、憂うつ等の症状が現れた場合


柏崎良子先生によると、それに加えて


⑥血糖値がなだらかな曲線を描いていても、インスリン値の変動が明らかである場合、その数値が実際の数値とは限らない

⑦血糖曲線が正常でも体温の上下が著しい時は採血の間に血糖値の変動が起きていると考えられる

⑧血糖値が正常でも曲線に小刻みな山がいくつもある場合、血糖値の急落および血糖値を上昇させるホルモンの動きがある


1回の血液検査で低血糖症が疑われても、本当に低血糖によって症状が起きているかどうか、つまり本当に低血糖症であるかどうかの確定診断には5時間の糖負荷検査を行うしかありません。


また糖質の摂り方などの方針を決定するのに、5時間の糖負荷検査はとても大切な検査だと言えるでしょう。





2007年04月02日

低血糖症の続きです。


機能性低血糖症(以下、低血糖症)は、血糖値が低い状態が続いたり、急激に血糖値が低下するなど、常にある一定の範囲内にコントロールされているべき血糖値のコントロールがうまくいかなくなる状態です。


その結果、ホルモン分泌や自律神経のコントロールの乱れを引き起こし、様々な自律神経失調症状・精神症状などが起こります。
(初めての方は低血糖症の恐怖1よりお読みください)



さて、メタボリックシンドロームに話がそれていきましたが、今日は低血糖症の診断について書きたいと思います。


低血糖症は、「偉大なる物真似師」との異名をとるように、ありとあらゆる症状を引き起こします。(症状についてはこちら


うつ病やパニック障害、統合失調症などの精神疾患や、自律神経失調症、頭痛や冷え性などの不定愁訴的な症状、アレルギー、PMS、過食症など、実に様々な症状や疾患に大きく関わっていると言われています。


そのような診断を受けている患者様の中には(全てではありません)、実際には低血糖症のために症状が起きているのにも関わらず、低血糖症の診断が適切に行われていないために、誤って(例えば)精神病と診断されてしまい、適切な治療が行われずにいる…、という状況が、実際には数多くあるのではないかと考えられる訳です。


そして、本当に低血糖症がそれらの症状に関与していることが考えられるのであれば、低血糖症の治療を行うことが根本的な治療のひとつに当たると言えるのです。


そこで問題になるのが、低血糖症をどのように診断するか、ということです。


糖代謝を調べる血液検査項目は多くあります。


グルコース(血糖値)
ヘモグロビンA1c
グリコアルブミン
グリコヘモグロビン
フルクトサミン
遊離脂肪酸
中性脂肪
インスリン
アミラーゼ
総コレステロール
HDL(善玉)コレステロール
カリウム
尿糖
尿中ケトン体


などなどです。


栄養療法を行う前の検査では、必ずしもこれらを全部調べるわけではなく、これ以外の数多くの項目も組み合わせて、総合的に糖代謝・脂質代謝・タン白質代謝・ビタミン・ミネラルの過不足などの評価を行います。


これらが異常値(基準値の範囲に収まっていても正常とは限らない)を示していれば、低血糖症である可能性が高いのですが、一見問題ないと考えられる数値でも実際には低血糖症である場合もあります。


そこで、低血糖症の確定診断を行うのに必要なのが、5時間の糖負荷検査なのです。


糖尿病の検査で、75gOGTTというのをおやりになったことがある方もいらっしゃるかもしれません。


空腹時に75gのブドウ糖飲料を飲んでもらい、その後30分おきに2時間の採血を行い、血糖値の変化を見る検査です。


基本的にそれと同じなのですが、糖尿病の診断のためには血糖値がどの程度上昇したかだけをみればいいのですが、低血糖症の診断の場合は、血糖値が上昇した後にどの程度どのように低下したか、というのを知りたいので、5時間かけて検査を行うのです。


5時間飲まず食わずで9回採血をしますので、患者様にとっては楽な検査ではありませんし、当然保険もきかないので自費になります。


しかしこの検査が、本当に低血糖症であるか否か、またはどのようなタイプの低血糖症であるかの診断には不可欠なのです。



続きます。





2007年03月06日

低血糖症の続きです。


機能性低血糖症(以下、低血糖症)は、血糖値が低い状態が続いたり、急激に血糖値が低下するなど、常にある一定の範囲内にコントロールされているべき血糖値のコントロールがうまくいかなくなる状態です。


その結果、ホルモン分泌や自律神経のコントロールの乱れを引き起こし、様々な自律神経失調症状・精神症状などが起こります。
(初めての方は低血糖症の恐怖1よりお読みください)



今まで、低血糖症とは何か、なぜ低血糖になるのか、精製された糖質を摂りすぎると起こりうる栄養欠乏、などについて書いてきました。


イライラしやすい、キレやすい、うつ、過食、パニック障害、幻覚・幻聴などの精神症状や、冷えや不眠・動悸などの自律神経失調症状など、一見血糖値と結びつけて考えにくいいろいろな症状が、低血糖症では起こりえます。


ここまでは、「これ、あるある!という方もいらっしゃれば、「ふう~ん、でも私にはあまり関係ないかも…と思われている方もいらっしゃるでしょう。


しかし今日は、多くの方が気にしていらっしゃるであろう「あのこと」と、低血糖症が深く関係している、と言う話です。


そう、「あのこと」とは、ズバリ、肥満です。
(もったいぶりすぎですか?(笑))


実は低血糖症の典型的な症状のひとつと言えるのが、肥満なのです。

そして今はやり(?)のメタボリックシンドロームとも深く関係しています。


 

肥満とは、低血糖症の症状です。


 

低血糖症の方が必ずしも肥満になるとは限りませんが(異化亢進のためむしろやせていくことも多い)、肥満の人にはほとんど低血糖状態がある(もしくは、かつてあった)といっても過言ではありません。


アメリカはご存知の通り肥満大国と言われています。
人口の60%が肥満または過体重です。
日本もアメリカの後追いをして、肥満や生活習慣病が増加しています。
特に子どもの肥満や生活習慣病が増えているのは問題だと思います。


なぜこんなに肥満が増えてしまうのでしょうか?


肥満の原因には、カロリー過剰(糖質・脂肪の摂り過ぎ)、運動不足、ストレス、遺伝的な要因など、いろいろな原因が挙げられるでしょう。


しかし、その中でも主要な原因のひとつと考えられるのは、「精製された糖質の摂り過ぎ」なのです。


このブログですでにご説明しているように、糖質、特に精製された糖質(砂糖やブドウ糖果糖液糖が入った食べ物や飲み物、白米や白パン、お菓子、様々な加工食品など)を摂ると、血糖値が急速に上昇するため、インスリンの過剰分泌が起こります。


その結果、血糖値が下がってしまい、結果的に低血糖状態に陥ります。


特にそのような状態が進んで、血糖値のコントロールがうまくいかなくなり、極端に血糖値が下がったり低血糖状態が長く続いたりして、いろいろな症状を引き起こす原因となっている場合、機能性低血糖症と呼ばれます。


なぜ血糖値が下がってしまうのか?


これはインスリンという、血糖値を下げるたった一つのホルモンが、多く分泌されるためです


インスリンと聞いて思い浮かぶのは、そう、糖尿病ですね。


糖尿病とは、インスリンの分泌が低下したり、効きが悪くなることによって、血糖値を下げることができなくなり、血糖値が高いままになってしまう状態です。
その結果、網膜障害・腎障害・神経障害などの合併症が起こったり、動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞などの発生率が上昇します。


広い意味では、糖尿病も低血糖症も、血糖値のコントロールがうまくいかないという点やエネルギー不足になるという点では似通っており、全く異なる病気ではありません。
糖尿病に低血糖症を合併している場合もあります。


これらの血糖の調節は、血糖値を下げる唯一のホルモン、インスリンの分泌状態に左右されます。


インスリンの働き簡単にまとめると

 

・前脂肪細胞→脂肪細胞への分化促進
脂肪細胞における中性脂肪の合成・脂肪分解の抑制

・筋肉におけるグリコーゲン(貯蓄型の糖分)の蓄積


です。


インスリンがどのようにして血糖値を下げているのかと言うと、筋肉や脂肪細胞への糖の取り込みを促進する、と言うことです。
これらは、糖を細胞内に取り込んでエネルギーとして利用するためには必須の作用です。


しかし、血中に糖が過剰に存在してインスリンが沢山分泌されてどんどん細胞内に糖が入ってきたら、どうなるでしょうか?


エネルギーとしてももちろん利用しますが、過剰になれば、もしくはうまく使われなければ、糖は使われることなく余ってしまうので、脂肪細胞では脂肪として、筋肉ではグリコーゲンとして蓄積します


肥満を考える上で問題になるインスリンの作用はもちろん、糖から脂肪の合成が促進され、かつ脂肪の分解を抑制されることです


つまり、インスリンが沢山分泌されていればいるほど、太りやすいのです


体の中で最も脂肪に変わるものは糖質です。


無脂肪・高糖食により、脂肪酸合成酵素の活性は著しく上昇することがわかっています
(ちなみに高タン白質の食事ではこのような酵素活性の上昇は見られません)


肥満の方では中性脂肪が上昇しますが、その場合一般的に問題とされるのは、食事中の脂肪の量です。
しかしながら、食事から摂る中性脂肪の量が血液中の中性脂肪値に影響するのもさることながら、むしろ過剰に摂取された糖分→脂肪への変換が持続的に促進されることのほうが、高脂血症の要因としては大きい考えられるのです。


血糖値を最も上げにくい(インスリンを出しにくい)食材は、脂肪です。

次がタン白質、その次が糖分なのです。


つまり、最も太りやすい食材は、糖分、特に精製された糖質なのです。


太っている方の食生活を見ていると、かなりの割合で甘いもの中毒になっていることが多いです。
特に清涼飲料水の飲みっぷりはすごいものです。
コーラ(スキっと爽やかなのであまり感じませんが、実は1本に30gの砂糖が入っているということです)や缶コーヒーなどをかなり大量に飲んでいる方が多いです。
アルコールも糖分なので、同様に低血糖を起こしやすい食品です。
もちろん、お菓子やごはんが大好きでやめられない、と言う方も多いです。


精製された糖分をやめられないのは、低血糖になっているために、体が知らず知らずに糖分を求めているのです。
理屈ではなく、食べずには、飲まずにはいられないのです。
こういう人にただ食べる(飲む)のをやめろといっても、タバコと同じで中毒になってしまっていますから、なかなかやめられません。
肥満の方の減量が難しいのは、こういう点にも原因があるのです。


しかしこのようにして、


精製された糖質の過剰摂取

血糖値の上昇

インスリンの過剰分泌

低血糖

また糖質の摂取

(以下繰り返し)


と続けていき、肥満が進行すると…。


その先には言わずと知れたメタボリックシンドロームがあり、そしてその行き着く先は、糖尿病、または動脈硬化心筋梗塞脳梗塞などの生活習慣病です。




この続きは「ダイエット・メタボリックシンドローム」のテーマへ続きます。




2007年02月28日

低血糖症の続きです。


機能性低血糖症(以下、低血糖症)は、血糖値が低い状態が続いたり、急激に血糖値が低下するなど、常にある一定の範囲内にコントロールされているべき血糖値のコントロールがうまくいかなくなる状態です。


その結果、ホルモン分泌や自律神経のコントロールの乱れを引き起こし、様々な自律神経失調症状・精神症状などが起こります。
(初めての方は低血糖症の恐怖1よりお読みください)


前回は、低血糖症になりやすい食生活、すなわち精製された糖質が多い食生活は、ビタミンB群を消耗し、欠乏を引き起こすということについて書きました。


ビタミンB群の重要な働きのひとつは、「エネルギーを作る」ということですが、それ以外にもビタミンB群は人体においてとても多くの重要な働きをしています。


それぞれのビタミンBについて書いていくと栄養学の教科書みたいになってしまうので、全部まとめてビタミンB群の働きを、かなーり簡単に説明すると、


・ エネルギーを作る
・ 体を作る・成長・発育・うまく働かせる
・ 精神・神経症状を防ぐ
・ 皮膚・粘膜の健康を維持する
・ 薬物代謝・糖質・脂質・タン白質などの代謝
・ 肝臓・副腎皮質・神経・脳・ホルモン・免疫などの働き


などに関係します。


全身どこにでも関係するわけですが、やはり最近注目すべきは、精神・神経・脳に及ぼす影響だと思います。


低血糖症では、アドレナリン・ノルアドレナリンなどの「攻撃ホルモン」が分泌されるため、キレやすい、怒りっぽい、イライラする、または抑うつ症状、不安、パニック発作など、様々な精神的な症状が起こりますが、ビタミンB群の欠乏でもそれらのような症状が起こりうるのです。


ビタミンB群は「神経ビタミン」と呼ばれ、神経の働きに重要です。


特にB1が重要で、B1の欠乏だけでも、協調性を低下させ、道徳性を低下させると言われています。

なので、B1(チアミン)は「道徳ビタミン」とも言われているほどです。


食事の崩壊により、日本人に多くの行動的・社会的問題が起きていることを指摘し、食事・栄養を見直す啓蒙活動を行っていらっしゃる大沢博先生の本「その食事では悪くなる―食事崩壊と脳への影響」の中で、アメリカのメイヨー・クリニックが行ったB1欠乏食の実験について書いてありますので、引用します。
(*本当は直接文献を読んでご紹介すべきですが、私はまだこの文献を読んでいません。不勉強ですみません。時間がないので取り急ぎ引用させていただきます)


「B1欠乏が神経症状を起こすことは、米国のメイヨー・クリニックの実験で確かめられている。実験志願者の全員が3ヶ月以内に、興奮しやすい、うつ、ケンカしやすい、非協力的、不幸が迫るという感じになった。そのうちの二人は騒ぎ立て、もう生きていてもしょうがないと感じて、自殺のおそれさえ感じられた。21週までに彼らはひどい頭痛、吐き気、それに嘔吐が起きたので、実験は中止された。チアミンが補助食品として加えられたら、2~3日で快活になり、疲れもなくなったという」


また、以前ご紹介した心理犯罪学者のA.G.シャウス氏著、大沢博先生訳の「栄養と犯罪行動」の中では、ビタミンB群が行動・学習に及ぼす欠乏効果について以下のように書かれています。


B1 : 疲労、記憶障害、精神的混乱、行動障害、興奮しやすい、衝動性、よく眠れない
B2 : 幼児の脳の成長を妨げる、行動問題
B3 : うつ、神経過敏、短期記憶の障害
B6 : 興奮しやすい、疲労、集中力の乏しさ、気分の動揺、よく眠れない
葉酸 : アパシー(無気力・無感動)、幼児の発達遅延、記憶障害、興奮しやすい、引っ込み思案、全ての知的過程の遅れ、うつ、幼児における脳の成長の遅れと麻痺


このように、ビタミンB群欠乏は、様々な精神的な症状、行動の変化を引き起こします。

昔から栄養学の世界では、

B足りんは脳足りん

と言われているくらい、ビタミンB群は脳や頭の働きに大切な物質なのです。


精製された糖質の多い食事では、ビタミンB群は欠乏し、単純な糖質を代謝するためにビタミンB群は欠乏には拍車がかかります。
それが長期間続くとなると、必然的にこのような状態になり、そこに攻撃ホルモンの分泌や他の栄養素の欠乏などが重なると、さらに事態は悪化してしまうと考えられます。


それだけでなく、ビタミンB群の重要な働きとして、「タン白質を合成する」というのも大事な働きです。


私達が食べたタン白質は、全部いったんアミノ酸に分解されて、必要に応じて私達にとって必要なタン白質に作りかえられます。そのためにはビタミンB6が必要なのです。
ですので、皮膚疾患などにも必要ですし、実はこの意味でも精神疾患にも必要なのです。
なぜなら神経伝達物質(セロトニンなど)をきちんと作るためには、ビタミンB6が必要だからです。
タンパク質合成に必要なわけですから、体がきちんと作られてうまく働くためにはビタミンB群は必須です。
このため栄養療法においては、どんな病態にも必ずと言っていい程ビタミンB群を使うのです。


また、精神疾患といえばB3(ナイアシン)も大切ですね。
統合失調症やうつ病やパニック障害などのいわゆる精神疾患にも、ナイアシンを中心としたビタミンB群の至適量の投与が必須となります。


このように、とても大事で、なのに非常に陥りやすいビタミンB群の欠乏にさらに輪をかけるのが、「精製された糖質の過剰摂取」なのです。
それらは、低血糖症の症状を修飾し、さらに悪循環にはまっていく…、というわけです。


いったん強い欠乏が起きてしまったら、欠乏による病態が形作られてしまったら、それを改善するには当然それを補充しなくてはなりません。


栄養療法的にはどのくらいの量を用いるかと言うと、栄養所要量の1mg程度の話ではなく、100~300mg、病態によっては(神経炎など)1000mgも必要とする場合があります。


話が治療のほうに少しそれてしまいますが、これはもちろん食事からは到底まかないきれない量であり、サプリメント(治療用の)を摂る必要性が出てきます。
ビタミンB1を50mg、食べ物から摂ろうと思ったら、豚のモモ肉だったら4kg、100g入りの納豆だったら700パック、タマゴだったら1250個食べないと摂れませんので、食事だけでは残念ながら無理なのです。


しかしもちろん食事が大切なのは言うまでもありません。
食事からビタミンB群を摂るためには、まず精製していない穀物、すなわち玄米や全粒粉のパンなどを食べること、肉・魚・貝類などの動物性食品新鮮な野菜やくだものなどを、なるべく加工していない形で食べることです。
むろん、砂糖や甘いものは控え、白米や白パンなども少なくしたほうが良いのは言うまでもありません。

低血糖症の方は特に、精製された糖質をやめること自体が治療の軸のひとつになってきます。

2007年02月26日

ちょっと間があいてしまいましたが、低血糖症の続きです。


機能性低血糖症(以下、低血糖症)は、血糖値が低い状態が続いたり、急激に血糖値が低下するなど、常にある一定の範囲内にコントロールされているべき血糖値のコントロールがうまくいかなくなる状態です。


その結果、ホルモン分泌や自律神経のコントロールの乱れを引き起こし、様々な自律神経失調症状・精神症状などが起こります。
(初めての方は低血糖症の恐怖1よりお読みください)


前回は、低血糖症と同時に起こりうる栄養欠乏について書きました。


低血糖症と栄養欠乏は、切っても切り離せない関係です。
低血糖症になりやすい食生活は、すなわち栄養欠乏に陥りやすい食生活でもあります。
栄養欠乏が存在しない低血糖症はないのです。


低血糖症の症状は、低血糖そのものによる症状低血糖により分泌されるホルモンによる症状、そして栄養欠乏による症状が、渾然一体となって起こります。
そしてその治療には、そもそも低血糖を引き起こす原因である単純な糖質を制限することとともに、欠乏した栄養素の補給が必要になります。
それが、狂ってしまった糖代謝を改善し、症状を改善することにつながるのです。


低血糖症を起こしやすい食生活とは、すなわち糖質に偏った食生活です。
そのような食生活は、健康な体を維持するために必要な栄養素が不足するだけではなく、ある栄養素を消耗してしまい、強い欠乏状態を引き起こしてしまいます。
その栄養素が、ビタミンB群です。


低血糖症の治療では様々な栄養素の補給が必要になりますが、中でも重要だと考えられる栄養素の一つが、ビタミンB群なのです。


ビタミンB群は、糖分をはじめ、食べた栄養素をエネルギーに変えるために必須の物質です。


グルコース(脂肪酸・アミノ酸なども)は細胞内に入るとまずピルビン酸に変化し、細胞内のミトコンドリアに入ってアセチルCoAとなり、「クエン酸回路(TCA回路、クレブス回路)」に入ってさらに様々な代謝を受け、その過程で「エネルギーの缶づめ」と言われるATPを産生します。私たちはこのATPをエネルギーとして利用して生きています。
この過程で必ず必要になるのがビタミンB群なのです。


現代の食物のビタミンB群の含有量は低下していますし、ビタミンB群はとても壊れやすいので、精製した食品や加工食品ではその多くが抜け落ちてしまっています。
そのため現代人はただでさえビタミンB群が不足しているのですが(必要栄養所要量のレベルすらもとれていないと言われています)、そこでさらに糖分の摂取が過剰になると、それをエネルギーに変えるためにビタミンB群をさらに消費しなければならなくなります。
お菓子、砂糖、コーラなどの清涼飲料水やカップ麺などの加工食品、白米や白パンなどの精製された糖質が多い場合、食事から摂取できるビタミンB群よりも、体が必要とする量のほうが上回ってしまい、ビタミンB群の欠乏状態に陥ってしまうのです。


ビタミンB群にはB1・B2・B3(ナイアシン)・B6・B12・葉酸・パントテン酸・ビオチンがありますが、全て協調しあって働いています。
糖質代謝で重要な働きをするのは主にビタミンB1ですが、8種類あるビタミンB群はすべてお互い助け合って働くため、どれが欠けてもエネルギー産生はうまくいきません。


エネルギーがうまく産生されないということは、簡単に言うと“疲れやすい”ということです。

低血糖症の人が疲れやすいのは、血糖値が低いために糖からエネルギーを作りにくい(そのため脂肪酸を燃やしたり、アミノ酸を糖に変えたりと、余計な手間と栄養素が必要になる)ことと、ビタミンB群の欠乏のために、エネルギーをうまく作ることが困難になるというのが大きな理由です。


特に低血糖症は「ビタミン依存の体質」と呼ばれ、そうでない人に比べると大量の栄養素を必要とします。特に、ビタミンB群の量が必要なのです。


もちろん低血糖症でなくてもビタミンB不足では慢性疲労、易疲労を起こす原因となります。


これ以外にもビタミンB群は私達にとってとても重要な栄養素なのですが、それについてはまた次回にします。

 

2007年01月17日

低血糖症の続きです。


機能性低血糖症(以下、低血糖症)は、血糖値が低い状態が続いたり、急激に血糖値が低下するなど、常にある一定の範囲内にコントロールされているべき血糖値のコントロールがうまくいかなくなる状態です。


その結果、ホルモン分泌や自律神経のコントロールの乱れを引き起こし、様々な自律神経失調症状・精神症状などが起こります。
(初めての方は
低血糖症の恐怖1よりお読みください)

長いです。



低血糖症は、体質に加え偏った食生活が持続すること、さらにそこにストレスなどが重なると起こりやすくなります。


低血糖症になりやすい食生活とは、当然、甘いものが多食生活です。


甘いもの、すなわち砂糖またはぶどう糖果糖液糖が含まれた食品(菓子や飲み物など)が多い、または甘くなくても白米や白パンなどの精製された食品が多いことが、何度もご説明しているように血糖値の乱高下を引き起こす原因となります。


このような食生活では当然、他の栄養素が不足してきます。



例えば、このような食事はどうでしょうか。



・ホットケーキと牛乳

・カップヌードルとチーズバーガーとおにぎり

・クリームパンとヨーグルトと牛乳

・ホットケーキ

・パンとせんべい

・味噌汁とお茶

・ごはんとパンとお茶

・ドラ焼き

・ちらしずし

・パンにジャム

・カップラーメン



この献立(?)は、実際に小学校5年生の子どもたちに食べた食事を絵に書いてもらう調査を行い、明らかになった食事の内容です(1999年の調査)。(足立 己幸, NHK「子どもたちの食卓」プロジェクト 知っていますか子どもたちの食卓―食生活からからだと心がみえる 

より)


驚くのはこのような食事がおやつとか朝食だけではなくて、これの半分は夕食の献立なのです。


全てのお宅の食事がこうであるとか、毎日こうであるわけではないでしょうが、非常に糖質に偏った食事の内容になっています。


これは子どもたちが「食事」とみなしたものの内容ですから、この他に間食として砂糖がたっぷり入ったお菓子やジュースなどを食べたり飲んだりしている可能性が大です。


見てわかるようにパンや白米などの精製された炭水化物や、加工食品が多く、しかも一品料理(料理ともいえないものもあります)が多いです。


このような食事では当然、体を作る基本的な材料であるタン白質や、良質な脂質、ビタミンやミネラル等が決定的に不足します。


このような食事は、まさしく


低血糖症まっしぐら


な食事なのです。



糖質過剰な食事と言うのはこのように非常にバランスが悪いので、様々な体に必要不可欠な栄養素が不足します。


・タン白質

・脂質(特にω3脂肪酸)

・ビタミン類(A・B群・C・E)

・ミネラル(鉄・亜鉛・カルシウム・マグネシウムなど)

・食物線維



それぞれの栄養素についてはまた個々のページを作りたいと思っているので(タン白質については過去ログあり)、特にうつやキレやすいなど精神的な症状に深く関わっている栄養素について、ここでは簡単に書いてみます。



タン白質は、60兆個の細胞でできていると言われる私たちの体を作っている基本的な材料です。

皮膚も髪も血液も血管も骨も歯も爪も内蔵も神経も脳も、私たちの体は頭の先から爪先まで、すべてタン白質が材料となってできています。

そして私たちの体を作っているタン白質は、必ず古くなると壊れて、細胞が死んでしまいます。

そこで新しくタン白質を作るためには毎日体重1kgあたり1gのタン白質が必要なのですが、このような食事ではおそらく必要な量の半分程度も摂れていないでしょう。

タン白質が足りないとまず新陳代謝が低下します。体力も低下し、疲れやすくなります。

神経伝達物質の材料は多くはアミノ酸なので、タン白質が足りなくても神経伝達物質がうまく作られず、うつやキレやすいなどの精神症状の原因となります。



ビタミンCには、代表的な抗酸化剤としての作用の他に、コラーゲンを作る、鉄の吸収を助ける、免疫力を高める、ホルモンを作る、脂肪酸を燃やす際に必要、などの作用があります。

低血糖症では、血糖値が下がって脂肪酸をエネルギーに変える時にビタミンCが十分ないとエネルギー産生不足に陥り、強い疲労感を訴えることがあります。



ミネラル類も非常に大切です。


鉄は多くの含鉄酵素の材料として必要であり、貧血を招かなくとも潜在的な欠乏により、うつや疲れやすい、頭痛、だるい、やる気がない、行動障害、不注意、多動、集中力の低下など、様々な症状の原因となります。


亜鉛は細胞が生まれ変わる時に必須のミネラルであり、亜鉛がないと細胞は分裂することができません。

不足すると、成長が遅れる、知能の発達に影響が起きる、味覚異常、皮膚炎、毛髪の問題、傷のなおりが遅い、免疫力低下、インスリンの分泌低下、興奮しやすい、疲労、混乱などの原因となります。

ある種の「うつ」などでは亜鉛欠乏が主要な原因である場合があります。

そして摂食障害にも非常に深く関係しています。


このようなは問題は子どもたちだけに起きているのではありません。

日本では子どもたちには素晴らしい給食と言うシステムがあるので、家でよっぽど悪い食事をしていて(させられて)いても、給食をちゃんと食べていればまだましです。


読みながら「ヤバイ…」と思っておいでの、いいお年をした方もいらっしゃるのではないでしょうか?


実際にはこのような食生活が長く続くほど栄養欠乏は進行していくので、「年をとるごとに具合が悪くなっていく」のです。

そしてキレやすくなっていく場合もあるでしょう。



これらの栄養素の欠乏が、「血糖値が下がる」ということに加えて、代謝の低下や体調の悪さを起こし、そして私たちを「キレやすく」してしまいます。

しかしこれらの問題は、「足りない」ことによる問題なので、サプリメントなどで補えば解決できる問題です。


ところが、糖質が多い食事を続けると、「摂る量が不足する」だけではなく、「糖質を摂ることでどんどん減っていってしまう」栄養素があります。


それがビタミンB群です。



続きます。

2007年01月11日


低血糖症の続きです。


機能性低血糖症(以下、低血糖症)は、血糖値が低い状態が続いたり、急激に血糖値が低下するなど、常にある一定の範囲内にコントロールされているべき血糖値のコントロールがうまくいかなくなる状態です。


その結果、ホルモン分泌や自律神経のコントロールの乱れを引き起こし、様々な自律神経失調症状・精神症状などが起こります。
(初めての方は低血糖症の恐怖1よりお読みください)



前回、糖分(主には砂糖などの精製した糖質)の耽溺性についてお話しました。


心当たりがある方が多いようで、いろいろな反響をいただきました。

このご時世、甘いものを食することはあまりにも当たり前のことですから、不思議ではありません。


誤解していただきたくないことは、甘いものが好きだ、と言う方が全て低血糖症であるわけではありません。
単に甘いものを食べて血糖値の急変動が起こった、と言うだけでは、低血糖症とは言えません。
(少し混乱する書き方だったかもしれないと反省しております)


しかしもちろん、甘いものが多い食生活が長く続けば、いずれはそのような病態を起こしやすいと考えられます。


本来の人間の代謝を考えれば、精製された糖質が多い食生活というのはかなり不自然なことなのです。


そういったことを知った上で、何を食べるかを選択して欲しいと思います。



何度も説明しているように、低血糖症では、


精製した糖分の摂取

→血糖値のすばやく急速な上昇

→インスリンの異常分泌

→血糖値の急降下

→カテコラミン(アドレナリン・ノルアドレナリン)の異常分泌

→症状出現


ということが起こっているわけですが、そうそう簡単にこのような「病態」が形成されるわけではありません。

(低血糖症の診断法についてはまた後日アップします)


「低血糖症が起こりやすい病態」でも書いたように、持って生まれた体質や偏った食生活、高血糖→低血糖を繰り返す期間がどのくらい続くか、などの様々な条件が積もり積もって、低血糖症が形作られるわけです。


その中でも特に「体質」と「食生活の偏りによる栄養欠乏の程度」、およびその「期間」が、低血糖症の形成に大きく関わっていると思います。



では、甘いものや単純な糖質が多い食生活が続くと、体の中でどんなことが起こっていくのでしょうか?


単純な糖質が多い食生活が長期間続いた場合起こりうること


① 深刻な栄養欠乏
② 自律神経失調
③ ホルモンの分泌異常(アンバランス)
④ インスリン抵抗性の獲得(メタボリックシンドローム)
⑤ 肥満、または異常なやせ(といっても脂肪が減るというよりは筋肉が減るいわゆる「隠れ肥満」)
⑥ 糖尿病
⑦ 生活習慣病


などです。


細かく言えばいろいろありますし、様々な症状が起こりえますが、この中のどれかの範疇に入っていることが多いと思います。



と、この前振りだけですでに長~くなってしまったので、説明は次回にさせていただきます。
(ごめんなさいね~~)

 

2007年01月04日


あけましておめでとうございます。

昨年中は拙い本ブログにおつきあいいただき、ありがとうございました。
本年もどうぞお引き立てのほど、何卒よろしくお願い申し上げます。



さて、機能性低血糖症の続きです。

(長いです)


機能性低血糖症(以下、低血糖症)は、血糖値が低い状態が続いたり、急激に血糖値が低下するなど、常にある一定の範囲内にコントロールされているべき血糖値のコントロールがうまくいかなくなる状態です。


その結果、ホルモン分泌や自律神経のコントロールの乱れを引き起こし、様々な自律神経失調症状・精神症状などが起こります。
(初めての方は
低血糖症の恐怖1よりお読みください)



・ 甘いものが大好きだ
・ 砂糖は脳の栄養だと聞いたので、毎日チョコレートを欠かさず食べるようにしている
・ 疲れたときは甘いものに限る
・ 缶コーヒーやコーラなどを飲むのが習慣になっている
・ 必ず食後にデザートを食べなくては気がすまない
・ 甘いものを食べることは人生の楽しみだ
・ コンビニのスイーツコーナーは必ずチェックして、何かしら必ず買う
・ 食事をしている時間がないので、甘いジュースやお菓子などですます
・ 甘いものを食べていると幸せである
・ ケーキや菓子パンが主食である
・ 甘いものがなくては生きていけない



低血糖症の方はもちろん、低血糖症まで行かなくとも、このような「甘いもの中毒」になっている方はとても多いです。


血液検査後の栄養カウンセリング時に、甘いもの(または単純な糖質)の摂取が症状の原因になっている可能性があるので、甘いものをやめてください、と申し上げると、とてもショックを受ける方がいます。
極端な場合、泣いて嫌がる方もいます。


「甘いものがなくては生きていけない」

「白いごはんを食べないと死んでしまう」

などとおっしゃる方もいます。(白米も食べ方によっては低血糖症の原因となります)


実際には死ぬはずがないのですが、それほど、単純な糖質の「中毒」になっているのです。


しかし、症状の原因がそこにあるのならば、それをやめなければ病態の改善は見込めないのです。



何度も説明しているように、甘いものや精製された糖質(炭水化物)を多く食べる(または飲む)と、血糖値の急速な上昇が起こり、その結果インスリンが多く分泌されます。


一旦は上昇した血糖値は、大量に分泌されたインスリンの作用によって、急速に低下してしまいます。


この血糖値の低下がいつ起こるのか、これは低血糖症のタイプによっても変わってきます。


血糖値の上昇とインスリンの分泌が非常に急速に起こる場合は、食後1時間以内の場合もありますが、多くは食後4時間くらいに症状が起きることが多いようです。


血糖値は極端な場合、50mg/dl以下にも下がってしまいます。


そのような時に、いわゆる攻撃ホルモン(カテコラミン:アドレナリン・ノルアドレナリン)が分泌されることにより、低血糖症の様々な症状が起こってしまいます。



そしてもう一つの大きな問題は、ここでまた「強烈に甘いものが食べたくなってしまう」ことです。


血糖値の低下は脳の食欲中枢を刺激し、食欲を起こさせます。


血糖値を簡単に上げるものは、もちろん糖質です。


糖の形が単純であればあるほど、糖の吸収が早く血糖値がすばやく上昇するので、低血糖状態を改善するには好都合です。


そのような状態、つまり低血糖状態に陥り、エネルギー産生が低下し頭が回らなくなっていたり、カテコラミンが分泌されてイライラして暴力的になっていたり、または落ち込んで憂うつな気分になっているところに、甘いものを飲んだり食べたりすると、下がった血糖値が上昇するので、体は一瞬、ホッとします。


血糖値がある一定の範囲に戻ってくると、脳が血糖から安定してエネルギーを得られるようになり、攻撃ホルモンの分泌も収まるので、肉体的にも精神的にも安定するのです。


糖質を摂ることで、脳内麻薬と言われるエンドルフィンが分泌されるとも言われています。


単純な糖質の摂取は、血糖値が低下して落ち込んだ不安定な状態、言うなれば「戦闘モード」から、一気に安定した「安心モード」または「元気モード」に入らせます。

極端な場合、そのギャップが大きく「ナチュラルハイ」状態に感じるくらいです。


これがいわゆる「ゼッコーチョー!」状態と言えるでしょう。


しかし、血糖値が上がってよかった、よかった、ですめばよいのですが、そこで話は終りません。


実はこのギャップこそが、「麻薬」のような力を持っていると言っても過言ではないのです。


下がった血糖値を上げようと摂った再度摂った糖質は、また新たなインスリンの分泌を起こします。


やっと上がった血糖値がまた下がって、結果的にまた低血糖状態を引き起こします。


そしてまたカテコラミンが分泌されて、また甘いものが食べたくなって…、を繰り返すことになります。


つまり、血糖値が下がったからと言ってそこでまた単純な糖質を摂ることが、低血糖→ホルモン分泌、を繰り返す悪循環につながるのです。


体は、低血糖状態から回復した時の「快感」を覚えています。

血糖値が下がったら糖分を摂ればよくなる、と体が覚えたら(本人が自覚しているとは限りません)、体は糖分を求めるようになります。


これを理性で抑えることは通常かなり難しいことだと思います。


これが糖質、主には砂糖の、耽溺性の原因だと言えます。



このようにして、人間は簡単に「甘いもの中毒」になってしまいます。
(私もかつてはそうでしたからよくわかります)


この連鎖をどうやって断ち切るか。


そのためには、すっぱりと


甘いものをやめる


しかないのです。




続きます。


2006年12月28日


10000アクセスありがとうございますm(_ _)m

(1年がかりでした…)
これからもぼちぼちやっていきますのでよろしくお願いいたします。



さて、機能性低血糖症の続きです。
(初めての方は
低血糖症の恐怖1よりお読みください)


これまで説明してきたように機能性低血糖症では、急激な血糖値の低下や低血糖の持続状態が起こることにより、インスリンの過剰分泌が起こり、アドレナリン・ノルアドレナリンなどをはじめとするホルモン・自律神経の不均衡が引き起こされるため、様々な症状が起こります。


機能性低血糖症はあまり(というかほとんど)知られていない病態ですが、潜在患者数は相当あると言われており、アメリカでは2000万人~4000万人以上の患者さんがいると言われています。


2006年の日本のデータでは、「治療開始後2年以上経過しても月1回以上のパニック発作が出現するパニック障害患者のうち、問診で低血糖症が疑われた20名(女性15名・男性5名)のうち19名が、5時間の糖負荷試験で機能性低血糖症であると診断された」と言う報告があります。(心身医学会雑誌2006年6月)


パニック障害の患者数の規模はどのくらいか知らないのですが、低血糖症の症状はパニック障害だけでなく多岐に渡ることを考えると、日本でも相当数の患者さんがいらっしゃると考えられます。

(そしてその多くは誤診されている可能性があります!)


機能性低血糖症を引き起こす最も大きな原因は、「長期にわたる精製された糖質の過剰摂取」だと考えられます。


精製された糖質とは、砂糖やぶどう糖果糖液糖、それらが入ったお菓子やスナック・清涼飲料水(ソフトドリンク)、一部の精製された穀物(白米・白パンなど)などです。

(注:玄米や全粒粉のパン、そばなどは複合的な糖質であり、血糖値を上げにくいため通常は低血糖症の原因にはなりにくいです。しかしもともと血糖調節異常を起こしやすい体質の方は、複合的な糖質でもインスリンの過剰分泌を起こす可能性があります)


原因になる食品には甘いものが多いですが、甘くなくてもいろいろな食品に砂糖やぶどう糖果糖液糖は含まれています。


コンビニに行って、売っている食品の原材料表示を見てみてください。
お茶や水や牛乳などの未加工(に近い)食品や、あえて「無糖」と表示してある以外のほとんどの食品に、味をよくするため砂糖やぶどう糖果糖液糖が添加されています。
(そして同時にほぼ間違いなく様々な添加物も入っています)


これらの精製された糖分を摂っているという自覚がなくても、意識して摂らないように心がけようと思わない限り、私たちの口の中には精製された糖分はどんどん入ってくることになります。


しかし、こういうものを食べ続ければ「誰でも」機能性低血糖症になるのかと言うと、そうではありません。(低血糖症までならなくとも体調は良くないとは思いますが)


そのようなものを食べること自体ではなく、「食べ方」にも関係しますし、このような血糖調節異常(大きくは低血糖症だけでなく糖尿病も含まれます)を起こすには、体質的な要因が大きく関係しています。


また、同じように低血糖になっても、体内環境が違えば必ずしも症状を起こすとは限りません。


血糖値の低下があっても、充分に栄養素が摂れていて、それに対応できる十分な自律神経の働きがあれば、必ずしも症状が起こるわけではないのです。



機能性低血糖症になりやすい体質や条件には、以下のものが挙げられます。



・ 先天的に消化機能が弱い(栄養欠乏を来たしやすい)
・ 食生活の偏りや様々な原因による栄養欠乏(タン白質・ビタミン・ミネラル等の不足)
 貧血(および潜在性鉄欠乏)
・ 先天的または後天的な膵臓機能の障害(インスリンレセプターの異常やインスリン抵抗性、インスリン抗体の存在など)
・ アレルギー体質(副腎に負担をかけやすい)
・ 自律神経失調症(栄養欠乏により起こりやすい)
・ 甲状腺機能障害(血糖の調節異常を起こしやすい)
・ 先天的にビタミンの必要量が多い(通常よりビタミン不足を起こしやすい)
・ ストレス過剰(アドレナリン・ノルアドレナリンを分泌しやすい・栄養素の吸収が低下しやすい)
・ アルコール・タバコ・カフェインの過剰摂取(栄養素の吸収障害・血糖の調節異常を起こしやすい)



先天的に消化機能が弱い場合、タン白質やビタミン・ミネラルなどの栄養素は吸収しにくいのですが、糖分だけは吸収されるため、低血糖症を起しやすくなります。


糖質が過剰になる食生活では、タン白質やビタミン・ミネラル等の栄養素が不足することが多いため、ホルモン分泌や自律神経等のホメオスターシスに異常を来たしやすくなります。その結果、ホルモン分泌のアンバランスや自律神経失調症状を起こします。


また、脳内でカテコラミン(アドレナリン・ノルアドレナリン)に拮抗するだけのセロトニンを産生できれば、カテコラミンの分泌による症状は抑えることができますが、栄養欠乏ではそれらを作るために必要な材料(アミノ酸のトリプトファン・ビタミンB6・亜鉛・マグネシウムなど)が不足しているため、セロトニンの産生不足に陥り、症状が引き起こされることになります。


鉄は多くの酵素(含鉄酵素)の材料であるため、鉄欠乏では蛋白欠乏とあわせて酵素活性が低くなりやすく、代謝の低下が起こり、エネルギー産生の低下による疲労や様々な精神症状・頭痛・自律神経失調症状が起こりやすくなります。


また、体質的な膵臓機能の障害をお持ちの方は、血糖の調節がうまくいかない体質を家族的に持っていることがあり、低血糖症を起こしやすいと言われています。(家族に糖尿病や低血糖症患者さんがいる場合、低血糖症になりやすくなると言われています)


これらの条件があり、長期間(半年以上)の精製した糖質の過剰摂取を行って膵臓に負担がかかると、機能性低血糖症を発症しやすい、と言われているのです。




続きます。

2006年12月21日

低血糖症の続きです。

(初めての方は低血糖症の恐怖1からお読みください)





・ イライラして、キレやすい
・ ちょっとしたことにカッとなる
・ 自分を抑えられない
・ 暴れる、攻撃的になる
・ 落ち着きがない


・ 何をしても楽しくない
・ 憂うつだ
・ 気分が優れない
・ 自分はだめな人間だ
・ 死んでしまいたい


・ お腹が空いて仕方がない
・ いつも食べ物のことばかり考えている
・ いつも甘いものが食べたい
・ 食べ始めるととまらない
・ 過食が抑えられないが太りたくないので吐いてしまう


・ 不安になりやすい
・ 人ごみや満員電車に乗ると胸がドキドキして苦しくなってしまう
・ 何も理由がないのに突然胸が苦しくなったり痛くなったりする
・ 何も理由がないのに突然悲しくなり泣いてしまうことがある


・ 疲れやすい


・ 肩がこりやすい


・ 手足が冷えやすい


・ 不眠傾向がある




これらは全て、低血糖症によって起こりやすい症状です。

低血糖症がこれらの「主要な」原因でない場合でも、低血糖症がこれらの症状を修飾するのに関与している場合が多くあります。


低血糖症では何故このような症状を起こすのでしょうか?



前々回に書いたように、血糖値をコントロールしているホルモンは、シーソーのようにバランスを保ちながら血糖値の微調整を行っています。


血糖値が上がるのもよくないのですが、血糖値が下がってしまうことは人体にとってさらに危険な状況なので、血糖値を上げるホルモンは数多くあります。



<血糖値を上げるホルモン>


成長ホルモン
甲状腺ホルモン
グルカゴン
副腎皮質ホルモン(コルチゾール)
副腎髄質ホルモン(アドレナリン・ノルアドレナリン



低血糖症では、下がった血糖値を上げようとしてこれらのホルモンが多く分泌されることになります。


この中で特に低血糖症の症状を起こす主役的な働きをするのが、アドレナリンおよびノルアドレナリンと言うホルモンです。


これらは「攻撃ホルモン」と呼ばれるホルモンです。
通常これらは、生命の危機など、非常に強いストレスにさらされた時に多く分泌されます。


ストレス(精神的・身体的侵襲)にさらされた時、体はこれらのホルモンを分泌してその危機に対応しようとします。


例えば野生動物がライオンににらまれた瞬間、危険を察知して全身の筋肉は緊張し、瞳孔は開き、血管が収縮して心拍数と血圧が上昇します。
言うなればその瞬間「戦闘モード」に入り、全神経を集中してダッシュして逃げるわけです。


低血糖症では、これらの攻撃ホルモンが本人の意思と関係なく突然大量に分泌されたり、または頻繁に分泌されてしまう、と言うことが起こっています。


言うなれば「常に戦闘モードに入っている状態」なわけです。


そう考えると、なぜ低血糖症の方たちがイライラしたり、怒りっぽかったり、キレたりする理由が理解できます。


また、アドレナリンは攻撃性を高めますがノルアドレナリンはその逆で、不安な気持ちやネガティブな感情を惹起してしまいます。


なので、必ずしも攻撃的になるというわけではなく、うつや不安、動悸などのパニック障害、突然の感情の変化などの症状となって現れる場合もあります。



低血糖症の患者様は、冒頭の症状のように、大きく4つのパターンに分けることができます。


キレやすいタイプ


うつタイプ


過食症タイプ


パニック障害タイプ


です。(他にもあるかもしれません)


これらのパターンは重なっていることが多く、そしてほとんどの方はどのパターンであるかに関係なく、


・ 疲れやすい
・ 肩がこりやすい
・ 手足が冷えやすい
・ 不眠傾向がある


などの様々な症状を伴っているのです。


これはホルモンが異常な分泌をされることにより、自律神経失調状態になっているためです。


そして断言しますが、このような状態では間違いなく“栄養欠乏”が存在します。


種々の栄養素の欠乏により自律神経失調症状はさらに悪化し、具合が悪いために食事をきちんと摂るという努力がことさら難しくなるため、さらに低血糖と栄養欠乏が進みます。


そしてさらに症状が悪化する、という悪循環です。



この悪循環から抜け出すことは、実際とても難しい。



ということは、想像するに難くないでしょう。




続きます。

2006年12月19日


機能性低血糖症(血糖調節異常)の続きです。

(初めての方は「低血糖症の恐怖 1」からお読みください。)


グルコースだのインスリンだの、なんだか良くわからないし、私には関係ないもん!とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。


しかし「うつ」や「パニック障害」、「月経前症候群」そして「我慢できない異常な食欲」、その結果起こる「過食嘔吐」など、一見血糖値とは無関係に見える様々な症状が、じつは低血糖症が深く関係しているのです。


そして低血糖症を改善することが、それらの病態を改善するためのキーポイントであると言えます。


そしてここを理解しないと、「間違った食べ方を改善する(甘いものはやめる、タン白質や野菜などをきちんと食べる、等)」ためのモチベーションを保つのが難しくなってしまいます。
改善のためにはとても大事なところなので、しっかり理解していただきたいと思います。



さて、血糖のコントロールに特に重要な役目を担っているのは、膵臓から出るインスリンと言うホルモンです。


インスリンは、血糖値を下げる「たったひとつの」ホルモンです。


インスリンが出ない、または非常に効きが悪いため血糖値を下げる効果が発揮できない場合、血糖値が高くなってしまいます。これが糖尿病です。


低血糖症の場合、この逆で、インスリンが出すぎる、または効きが良すぎるために、血糖値の急激な低下や、低い状態でとどまってしまう、という状態が起きてしまいます。


この、

なんでインスリンが出すぎてしまうのか?

というところが問題の部分です。



砂糖やお菓子や清涼飲料水などの精製された糖分を多く摂ると、糖分がすばやく吸収されるために、血糖値が急速に上昇します。


血糖値が上がりすぎるのは人体にとって良くないので、こんどは当然、血糖値を下げようとする反応が起こります。

つまり、インスリンが分泌されます。


血糖値の上昇速度が速いほど、または値が上がりすぎるほど、それに対応するためにインスリンが過剰に分泌されることになります。


過剰に分泌されたインスリンは血糖値の急降下を引き起こし、一度上がった血糖値は、こんどは逆に下がりすぎてしまうのです。


かくして、低血糖状態が起こります。




簡単に書くと、こうなります。



単純な糖質の摂取

血糖値の急激な上昇

インスリンの過剰分泌

低血糖




この「血糖値が下がるという現象」イコール、低血糖症、というわけではありません。
血糖値が下がること自体は健康な人でも起こりうることです。


しかし、このような状態が頻繁に起こることにより、ホメオスターシスによって厳密に行われるべき血糖のコントロールが、次第に破綻してゆくのです。




続きます。

2006年12月18日


低血糖症の続きです。
(初めての方は「低血糖症の恐怖 1」からお読みください)


機能性低血糖症(以下、低血糖症)は、血糖値が低い状態が続いたり、急激に血糖値が低下するなど、常にある一定の範囲内にコントロールされているべき血糖値のコントロールがうまくいかなくなる状態です。

その結果、ホルモン分泌や自律神経のコントロールの乱れを引き起こし、様々な自律神経失調症状・精神症状などが起こります。


詳しい症状についてはこちら


多くの場合、「低血糖」は「糖分が足りないために起こる」と考えられがちです。


しかし、機能性低血糖症の場合はそうではなく、砂糖やブドウ糖果糖液糖を含む食べ物や飲み物、白米や白パンなどの「単純な糖質」の過剰摂取によって起こってしまうのです。


何故そんなことが起こるのでしょうか?


その説明をする前に、血糖とは何のためにあるのか、血糖値がふだん私たちの体の中でどのようにコントロールされているのかをみていきましょう。



血糖(血液中のグルコース)は、エネルギー源として人体には必要不可欠な物質です。
人体はグルコース以外にも脂肪酸、アミノ酸、ケトン体などをエネルギー源として使いますが、血液中で最初にエネルギーとして使われるのはグルコースなのです。
特に脳のエネルギー源はグルコースであり(たまにケトン体も使います)、また脳はグルコースを蓄えることができない(40秒間に消費してしまうと言われています)ので、常に安定した血糖値を保っておくことが必要です。


つまり、血糖値というのは人間にとってとても大切であるため、一定の範囲内(80~110mg/dl)にコントロールされるような仕組みを持っているのです。


血糖値の調節には自律神経とホルモンが関係しており、具体的にはたらくのは以下のホルモンです。


血糖値を下げるホルモン:インスリン

血糖値を上げるホルモン:成長ホルモン・甲状腺ホルモン・副腎皮質ホルモン(コルチゾール)・副腎髄質ホルモン(アドレナリン・ノルアドレナリン)・グルカゴン


血糖値を上げるホルモンは沢山あるのですが、下げるホルモンはインスリンしかない、と言う点に注目してください。


血糖値を一定の範囲内に保つという目的のために、これらのホルモンが私たちの体内では常に適宜分泌され、血糖値の微調整が行われています。


血糖値が下がった時には上げるホルモンが分泌され、上がった時には下げるホルモン(=インスリン)が分泌されます。いわばシーソーのようなイメージです。




続きます。




sweet sweet poison


 

2006年12月12日

「お砂糖で、脳もカラダもゼッコーチョー!
将来の環境も、ゼッコーチョー!
お菓子を食べて、さらにゼッコーチョー!」


と言う、某団体の宣伝を、最近よく電車の中吊り広告などで目にします。


砂糖を食べてなぜ「将来の環境がゼッコーチョー!」になるのか理解できませんが、

「脳がゼッコーチョー!」になる理由は明らかです。
しかしその「ゼッコーチョー!」はあくまでも一時的なものであり、実はその後

「ゼツフチョー!」なるのは必至なのです。



「疲れたから甘いものを食べよう」


「どうしても甘いものが食べたい」


「甘いものを食べずにはいられない」



砂糖などの精製した糖分を摂り続けると、このような甘いものに対する強烈な欲求に支配されるようになってきます。
これらは言わば「糖分の中毒」とでも言える状態であり、低血糖症で起こる症状なのです。


低血糖症とは、血糖値が低い状態が続いたり、急激に血糖値が低下するなど、常にある一定の範囲内にコントロールされているべき血糖値のコントロールがうまくいかなくなる状態です。
その結果、前回書いたような様々な精神症状や自律神経失調症状が起こります。


血糖値が高い状態とはすなわち糖尿病であり、糖尿病が怖い病気だと言うことはよく知られているので、血糖値が高いのはよくない、というのは皆さんご存知なのですが、実は低血糖も体にとっては非常に良くない状態なのです。


では何故、血糖値が下がってしまうのでしょうか?


よくあるのは、血糖値が低いのは、糖分が足りないからじゃないの?と言う捉え方です。


もちろん、飢餓状態や胃腸障害などで、長期間食べられない期間が続くと、血糖値は低下します。


しかし、現代人を広く蝕んでいる機能性低血糖症は、実はその逆の理由で起きているのです。


つまり、砂糖やブドウ糖果糖液糖などの単純な糖質の入ったお菓子や清涼飲料水などの食べ物の摂取によって、低血糖状態が起きてしまうのです。


実は、白米や精製小麦粉を使った白パンなど、「甘くない」食品でもこれは起こりえます。


低血糖症は一般的な医師にはほとんど知られておらず、非常に理解されにくい分野です。
なぜかと言うと「低血糖=糖分が足りない」という単純な解釈からは発想しにくい、非常に逆説的な成因で起こっているからです。




次回に続きます。


2006年12月07日


いきなり扇情的なタイトルですが、低血糖症についてです。


低血糖と言うのは、言葉の通り、血糖値(血液中のグルコース濃度)が低くなってしまう状態です。


通常、低血糖と言うと、糖尿病の患者様がインスリンを多く打ちすぎた時だとか、インスリノーマ(インスリン産生腫瘍)などの特殊な病態で起きることだ、という程度でしか一般の医師には認識されていませんが、そうではない原因で実は低血糖状態と言うのは頻繁に起きていると考えられています。


この場合の低血糖症は、ただお腹が空いたから下がった、と言う単純な意味ではなく、糖をもとにして「エネルギーを作る」という、私たちが生きていく上で非常に重要な機能がうまく働かなくなってしまう、といういわゆる「代謝異常」の状態を意味します。


このような「機能的に血糖の調節がうまくいかなくなり、血糖が下がってしまう」と言う病態を「機能性低血糖症」と呼びます。(以下低血糖症と呼びます)



低血糖症では一体どんな症状が起こるのでしょうか。


パーボ・エイローラ博士によると低血糖症の症状は次のようなものです。



極度の疲労

うつ

不眠

不安

いらいら

頭痛

めまい

発汗

震え

心悸亢進(心臓の動悸)

筋肉痛と腰痛

拒食症(明らかな食欲不振)

発作的に泣く

恐怖症(理由のない恐怖)

集中力の低下

感覚麻痺

慢性消化不良

精神錯乱

手や足が冷たい

目のかすみ

筋肉の引きつりまたはけいれん

筋肉痛

非社会的あるいは反社会的行動

落ち着けない

肥満

ふらふらする

腹部のけいれん

失神あるいは意識消失

ひきつけ

自殺傾向



これらの症状は低血糖症の患者様が訴える症状を、頻度が多い順に書いたものです。


他にもこれほど多くの症状があります。



忘れっぽい

神経過敏

たえず気がかり

食間のがつがつした飢え

優柔不断

性衝動の欠如(女性)

甘いものへの渇望

インポテンツ(男性)

不機嫌

アレルギー

”気が狂いそうになる”感じ

筋肉運動の協応ができない

皮膚のかゆみと蟻走感

息が切れる

発作的に息苦しくなる

ためいきとあくび

意識がなくなる

夜驚、悪夢を見る

口が渇くあるいは暑い

耳鳴り

汗のにおいや口臭

かんしゃく

突発的に熱が出る

音と光に敏感



当てはまるものがありましたか?

これらの症状がひとつでも当てはまれば低血糖症である、と言うわけではありません。

健康な人でも、病的でなくても一過性に低血糖に陥ることがあるからです。

しかし上記の様々な症状(一般的には原因不明とされたり、精神疾患と診断されてしまうような)の原因が、実は機能性低血糖症である、というケースがかなり多く存在するのです。





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∥皆様へ∥

Optimal Health オプティマル・ヘルスとは、「最高の健康状態」を意味する言葉です。
「病気ではない」という消極的な意味での健康ではなく、エネルギーに満ちた快適な状態でいられること。
その人らしい人生を思う存分過ごすこと。
すべての患者様にOptimal Healthを得ていただくことが、私達の願いです。


未来の医者は薬を使わず、食事を重視し、病気の本来の原因を探し、予防するという、人間の基本を大切にして治療をするであろう。
トーマス・エジソン
(1847-1931)

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「冷えに効く漢方薬」のページでお話をさせていただいています。



妊娠中の栄養素の話の転載をしていただきました。



こちらも低血糖症の記事を転載していただきました。